藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

「働き方」の教科書・備忘録(7)

[次の世代に][備忘録]これからの自分。

(14)日本の処方箋
人口減、お手本なき世代のこれからに、著者は具体的な施策を問うている。
一つは女性の出産を促進する環境づくり。
出産補助、保育施設の充実、育児休暇環境の整備。
二つ目は高齢者の活用。
三つ目は労働の流動化促進。
(p218-p232)
いずれも、税制、社会保障制度に言及した具体的提案で、本質的でありかつ即効性のあるものだと思う。
特に雇用の流動化などについては、現行の「長期雇用ありき」の法制度や政策は根本から見直す必要を感じる内容だった。
ぜひご一読を勧めたい。

(15)今のあなたが一番若い
今の自分が一番若い。残りの自分の人生の中では。
当たり前だが、そうなのだ。
過去の自分にはもう手が届かないが、残りが例え五年でも十年でも三十年でも、今の自分が新生児みたいなものなのだ。
これも新鮮。

(16)世界経営計画のサブシステムを生きる
終章。
自分の周囲のことを全部「世界」と定義する。
近所づきあいも世界。
パートの仕事も世界。
家族や伴侶や友人も世界と。
そのいろんな「自分の周囲の世界」を自分は「経営している」と考える。
そうすると「自分の世界の経営」を自分はしている、と捉えらる。
メインシステムの政治の世界は、自分の一存ではすぐには変わらない。
けれど、サブシステムである自分の周囲の世界は、自分の行動ですぐにも変えられるだろう。
なぜなら自分が「そこの経営者」だから。
なにも変わらない世界を嘆くより、自分の「経営できる世界」を変えてゆく。
その心構えそのものが主体性ということに違いない。

常に自分を傍観者とせずに「自分から」の目線で現実を考える。

著者の言いたいことをそんな風に感じたのである。