藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

世間の評判よりも。

プレジデントより。
"これからどんどん年収が上がる職種&業種"という見出しはキャッチーだが、中身は50年前とさして変わらない。
付加価値の高い仕事とか、専門性の高い仕事。
そういう意味で第一次、二次産業の名前がないのはいかがなものだろうか。
本記事にもあるが、19世紀の産業革命は製造業の人の半分以上の仕事を機械化したとか、今またITがサービス業の仕事の半分を機械化するという。

世間で取り沙汰される人気の会社とか職種とか、年収の高い会社とか業種とか、話題性はあるが「それ」を追いかけてその後数十年の社会人が幸せだった、という話はあまり聞かない。

むしろ「何となくだが自分の性に合った」とか「会社の本業がイメージしやすかった」ということに重きを置いた方が方向としては良いと思う。

ここ数十年、大手商社、金融機関、コンサル、マスコミなどは不動の人気だが、むしろ会社の冠よりもその業種に携わっている人の生の感想をぜひ聞いてみるべきだと思う。
案外思っていなかったところにやり甲斐とか、自分の性に合いそうな職業はあるものだ。
「他人がむしろノーチェックな場所」を探してみるのはどうだろうか。

これから「どんどん年収が上がる」職種&業種ベスト7
プレジデント

転職後に年収がアップするのは……
■業界知識や人脈より「専門スキル」が評価

 昨年に続く“賃上げブーム”。恩恵を受けるのはだれか。その可能性が高いのは「専門スキル」をもった人材のようだ。

 求人大手のエン・ジャパンが同社登録の転職コンサルタントに行ったアンケート調査によると、「転職後に年収が上がった人が評価された点」として、83%が「専門スキル」と回答した。これはリーダーシップ(41%)や業界知識(27%)、人脈(15%)を抑えて、ダントツの数字だ。

 評価される専門性とはなにか。調査で「年収が上がる業種」としてあがったのはIT・インターネット、メーカー、コンサルティングだった。より具体的な職種をあげれば「ITコンサルタント」になる。

 「昨夏からSIerの基幹システムの需要が増え、求人も多い。給与も高くITエンジニアの上位職種として人気も高い」(エン・ジャパン紹介会社支援事業部・深井幹雄事業部長)。

 主な仕事はクライアントの経営戦略に基づいたシステムの企画・提案などの上流工程だ。「ITコンサル会社だと30歳で年収1000万円、35歳で1500万円、マネジャークラスでは2000万円程度」(コンサル会社役員)。

 さらに「データサイエンティスト」も有望だ。大規模データを解析し、ビジネスの種をみつける。一時はソーシャルゲーム会社が1000万円以上で大量採用していたが、今は30歳で800万円が上限。外資系では1000万円超を提示する場合もある。
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外資系「法務職」は2500万円も

 IT以外では「経営企画・事業企画職」と「マーケティング職」の人気が根強い。調査では「年収が上がる職種」では1位と2位になった。「ビジネスモデルの転換や新規事業の立ち上げを行った大企業の事業企画の経験者のニーズが高い。とくに成長企業では不足している」(深井事業部長)。

 マーケティングは製品、価格、流通、販売促進の4つの戦略を駆使していかに商品(サービス)を売るかの鍵を握る。市場競争にさらされる業態ではクリエーティビティの高い花形の職種だ。日本企業では営業スキルの高い人を企画部門に配置して育成するケースが多いが、一人前になるには最低5年といわれる。

 外資系販社の求人ニーズが高く、30〜35歳で日本企業から外資に転じるケースも多い。マーケティング職は一般の営業職より1割程度給与水準が高く、外資系大手のマネジャークラスでは35歳で1000万円を超えるという。

 日本企業で求人ニーズが高く、将来も有望なのは法務職だ。リスク管理だけではなく、組織再編やM&A、海外事業の拡大など攻めの経営にも欠かせない。大企業を中心に法務専門部署を拡充する動きが広がっている。「日本企業に転職する法務職の年収は課長クラスで600万〜900万円。外資の部長クラスだと2000万〜2500万円」(転職コンサルタント)。

 建設業界では「建築施工管理技師」が不足している。東京オリンピックに向けて、施行管理のスペシャリストはまだまだ足りない。「建築士の倍以上の求人案件がある。50歳以上でもすぐに決まる状況」(深井事業部長)。

 英オックスフォード大のマイケル・オズボーン准教授は、話題の論文「雇用の未来」で人間が行う仕事の約半分が機械に置き換わると予測した。このうち「銀行の融資担当者」「不動産ブローカー」「測量技師」などは今後20年以内に90%以上の確率で消滅するという。いかに変化を予測して専門スキルを磨くのか。今からでも遅くはない。
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ジャーナリスト 溝上憲文