- アーティスト: Maurizio Pollini,Chopin
- 出版社/メーカー: Deutsche Grammophon
- 発売日: 2011/12/20
- メディア: CD
- 購入: 1人 クリック: 7回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
先日行ったポリーニのコンサートなどでも、ショパンの前奏曲とか、マズルカとかドビッシーの曲集などがどんな時代で、どんな背景で、どんな作曲家のメンタリティーで作られたのか、とか演奏者はどんな経緯で「今宵の演目」にたどり着いたのか、というようなことを知っているかどうかで、感じ方は全く違ってくる。
知識の理解が、感覚をより深くするという感じだ。
「知っているからこそわかるすごみ」ということだろう。
その音楽や芸術を「全く先入観なしに感じる鑑賞」もあるとは思うが、その「作品が複雑なものであればあるほど、」それついて、ある程度の周辺事情の理解が必要だと思う。
ワインや日本酒や、畜肉や野菜や、文学作品もそうした「頭での周辺知識」があって「五感だけで感じる部分」との相乗効果が生まれてくる。
小林秀雄の「近代絵画」。
二次元の油絵を見る、知識の造詣の有無で作品から得られる感動は何倍もの違いを生む。
ハリウッド映画のように、予備知識ナシで楽しめるものもいいけれど、
より複雑なもの、奥深いものを楽しむことは一生の楽しみになるに違いない。
若い頃は「そんなもの」を探したらどうだろうか。