藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

クラウドの入り口として。

万歩計とか家計簿とか。
アプリが個人に密着していくのは感じていたけど、ここまで「どこでもアプリ」になるとは思わなかった。
「アイデアがあれば何でもソフトにでき時代」はすでに到来している。

若い世代はもうパソコンを持たない人たちも増えているそうで、ますます「細かなアプリ」が便利になる環境だ。
不動産業界にもアプリは浸透していて「(実際にある)リアルな賃貸物件」を探すアプリが人気だという。

ほどなく分譲不動産もアプリが手助けしてくれる時代が来るだろう。
洗練された感じがするのは、あくまで「全部スマホで完結」を考えていないところだ。

入り口やプロセスがスマホ、でその後は人対人につなげているあたりがこなれているな、と思う。
そんな風に棲み分けができてくると、入り口としての"ITのパワー"は強力だ。
クラウド」でどんどんデータを集めて「人」につなげる。

ITの使い方もどんどん新しくなる。
本当の進化はこれからのようだ。

不動産取引、アプリで明朗に 中古価格や住宅ローン
 不動産業界で中古マンションの適正価格を人工知能(AI)で推定したり、住宅ローンの借り換えをIT(情報技術)で支援したりするベンチャー企業(VB)が増えている。商慣行などで不透明さが残る業界にあえて商機を見いだし、斬新なサービスで顧客を着実に増やしている。

MFSは複数の住宅ローンを比較して借り換えでいくら得するかを伝える

 「借り換えで約300万円も得した。手間もかからなかった」――。東京都町田市の自営業の男性(51)は満足そうにこう話す。男性はVBのMFS(東京・千代田、中山田明社長)の住宅ローン借り換えアプリ「モゲチェック」で借換先を決めた。このアプリでは全国130以上の金融機関、1000本以上のローンを無料で比較できる。

 借換先が決まっても課税・納税証明書、住民票などの取りそろえや必要書類の記入には手間がかかる。MFSは証明書収集を代行し、書類記入をアドバイスする。借り換えが実行できた場合、顧客は成功報酬(一律20万円、税別)を支払う。同サービスを利用して実際に借り換えた人は約150人に上る。

 賃貸物件の取引でもVBが活躍する。「賃貸物件を効率的に見て回ることができた」。今年10月、福岡市から東京都内に引っ越した男性会社員(25)はこう話す。同氏が利用したのが不動産仲介会社のイタンジ(東京・港、伊藤嘉盛社長)のサービスだ。同社の売りは架空や成約済みの賃貸物件をネットに掲載して客を呼び寄せ、別の物件を紹介するおとり商法を見破るサービスだ。

 AIと人手で物件の管理会社を特定し、該当物件が存在するかなどを確かめる。取引が成立した場合、仲介手数料(一律3万円、税別)を借り主から取る。同社によると、月間数百件の成約ができているという。

 不動産仲介のハウスマート(東京・渋谷)はAIで中古マンションの適正な価格を推定するサービスを提供する。建築費の高騰などで新規物件の価格が高止まりしているため、中古物件の人気は高いが、針山昌幸社長は「中古物件は個人の売り主が価格を決めることが多く、不透明性が高い」と指摘する。

 同社の中古マンション購入・売却サービス「カウル」は、約1000万件に及ぶ過去の売買事例や新築時の分譲価格、最寄り駅や築年数などのデータを集めてAIで分析し、現在売りに出ている物件の適正価格を推定する。

 買い主は売り主との価格交渉に活用できる。東京23区と横浜・川崎両市の物件が対象。4カ月以上1万円の月額費(税別)を払った利用者には仲介手数料を無料にする。既に50人以上が価格推定サービスを使い物件を購入した。

 ネット全盛の時代とはいえ、対面販売がベースの不動産取引でネットに依存しすぎた商法は嫌われる。ITやAIを駆使するVBも本格的な契約を行う人には対面で対応する。不動産に精通した専門人材を抱えることが顧客の信頼を得て、存在感を高めるカギだ。