糸井重里氏、日経インタビューより。
糸井さんの「人材観」。
今の自分たちが一番"考えなきゃ"なのは、ほぼ日の上場ではなくてこの部分だと思う。
モノやお金の価値が相対的に下がっているのとは逆に、人の価値はどんどん上がっています。
モノを作るための労働力としてよりも、イノベーションを生み出すような人材だとか、無理かもしれないことでも実現できるよう工夫する人材だとか、そういう人が圧倒的に足りないと思います。「何かを生み出す人の価値が上がっている」
―― お金と人の重要度が逆転しているということですか。腕組みして「うん、うん」と言っている人はいくらでも増えました。
特にインターネット上に。だけど使い物になりません。
具体的に何かを生み出す人の価値はどんどん上がっています。
今あるものとか事業とかを「ちょっと品質を変える」とか「売り先をネットで広げる」というのは割と簡単に思いつく。
「人の価値」が「より人間らしいこと」に急速にシフトしている。
経営者も営業も製造現場もサービスも。
「自分じゃなければできないこと」以外は波にさらわれるようになくなっていくのがこれからの時代だ。
糸井さんは、その方向性を「生きることをどう面白く、生き生きとさせていくのか」と指針する。
そのなかで「僕らがどういう仕事をして、どうやって自分を養うのか」、あるいは「自分たちが生きることをどう面白く、生き生きとさせていくのか」ということを考えていけたらいいなと思っています。
面白くて、夢がなければ、人がわざわざ手がける仕事じゃないよ、というメッセージに聞こえる。