藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

喰い殺され(2)

*[ウェブ進化論]もっと大きな敵。

ネット上に溢れかえる配信サービスやコンテンツを前に、ただ立ち尽くして思案している自分がいる。

ネットサービスは「ユーザの時間の奪い合い」と言われて久しいが、その度合いはますます強まっている。

 

話は違うけれど、自分は最近【ビジネス書大賞2020 特別賞受賞作】哲学と宗教全史とか1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365とかの「教養系」のものを好んで読むようになっている。

なぜかというと「そういう系の一般教養」があまりに欠けていることに、今ごろ気づいたからなのだ。

そしてまた、最近になってそうした教養分野のことを分かりやすく解説した本が多く出版されていることにも驚いている。

多分。多分だが、世界中がそうなのではないだろうか。

つまり「これまで」はそうした「教養以外のものに喰い殺されていた」のだ。

それは(宗教とか民族の紛争などもあったろうが)何と言っても"経済"だろう。

自分たちは、もう何百年、何千年とコイツに喰われ続けてきたのだ。

 

二十一世紀に入り、その呪いが解け始めているのではないだろうか。

今の教養書ブームは池上彰氏が火をつけたかもしれないが、大きな「時代の要請」なのではないかと思う。

したがって自分たちはまずNetflixを恐れるよりも前に、「経済」というやつに必要以上に冒されないようにしなければならないと思う。

危ない危ない。

(つづく)