藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

昨年の一冊(2)

*[次の世代に]*[読書]配りたくなる一冊。

著者のヤニス・バルファキス氏は元ギリシア財務相で財政危機当時の人。今は民主活動家でもある。

昨日紹介した『哲学と宗教全史』と合わせて読むととてもいい。

哲学、宗教、政治、の関係にプラスして「経済」が被さってくるイメージだ。

そして最後には「自分たちの目的は何か」「望む社会とはどういうものか」「何のために生きるのか」という"万物を考える哲学"の世界へと戻ってくるから、"世の中の全体感"がつかみやすいと思う。

 

こうした本と接していると長い長いこれまでの「人間たちの歴史」はどんなものだったか、そして自分は「これまでの延長」で生きていくのか、それとも「自分流」でいくのかということが冷静に考えられるだろう。

まさに「父が娘に話したいこと」に違いない。

執筆の動機は著者の「愛娘へのお話」だが広く子供たち、若者たちに伝えたい内容だ。

若者にぜひとも贈りたくなる一冊。