藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

競争の終焉

*[次の世代に]ゲームではない世界。

ゲームチェンジ、という言葉が最近よく使われる。

昔から「ゲームのルールが変わること」はあったことだが、最近はそのサイクルが早くなっているから特に話題になっているのだろう。

以前は「得点」だけが勝敗のルールだったのが、「失点のスコア」とか「チームワーク」とかが問われたりするようになったり。

 

けれど最近のゲームチェンジの特徴は「ルールの基盤そのものが変わる」ということにありそうだ。

独占的に広告やSNSが運営されていた「勝者」と見られていた企業が、突然"アウト"を宣告されたり。

「一位を取る」とか「寡占する」ということが疑いなく勝者の基準だった時代が過ぎようとしているのかもしれない。

 

これこそ「ゲームそのものが変わる」ということだろう。

 

言われてみれば「徒(いたずら)に一番になって、それがどうなの?」と問われてみれば、答えに窮する時代である。

「勝つ」とか「順位」とか「シェア」が幅を利かせる時代はまだしばらく続くと思うが、実はあまり「居心地がいい世界」ではないことに、ようやく時代が気づき出したのではないだろうか 

 自分などの昭和世代は、まだそうした価値観が中心にあるけれど、今の世代の人たちはもう「それが物差しではない」ということを十分に感じていると思う。

 

「ゲームに勝つ」という概念そのものが旧式で、「多様性」とか「社会性」とか「救済」という概念がこれからの時代の"メートル原器"になるような。

ゲームチェンジの「その本質は何か」をじっくり考えて、時代に追いついていきたいと思っている。