藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

ラスボスの手前

 *[ウェブ進化論]相手を選ぶ。

「戦う」という単語もどうも昭和の名残を彷彿させる言葉になっているようだが、まだしばらくは、"自分と他人"という「対立軸を置きながら自分の作戦を考える」という思考のスタイルは残りそうだ。

何せ分かりやすいから。

 

先日電車でネットゲームに熱中している学生さんたちが「でたボス」「ヤベェぞ」などと話しているのを聞いて、昔のゲームの世界を思い出した。

雑魚キャラ、ボス、中ボス、大ボス、ラスボスという構造は伝統的に変わっていないらしい。

ネットワークで友達と共闘できるところ、なんかがなんとも今風ではあるようだ。

 

若いころの自分は、毎日忙しく「(固定)電話をかけ、客先や取引先を訪問し、現場の営業マンやユーザーの担当者と情報交換すること」が仕事の中心だった。

メールのない時代に1日に5件の訪問、とかが普通だったけれど、今なら一時間くらいで1日分の仕事ができているのではないかと思う。

生産性は10倍くらいは上がっているのだろう。

 

けれどメールが普及し、web会議で移動がなくなると、時間があるのでできることが増える。

もっとメルマガを送ろうとか、無料セミナーを開催しよう、とか。

デジタルは自分たちの「せっかく空いた時間」を十分に埋めるだけの仕事を作ってくれる。

 

ゲームに興じる若者を見て、果たして自分の相手は「ザコか、ボスか、大ボスか」というようなことを考えた。(そもそも俺はどのサイズか)

ラスボスに出会って斃されては仕方ないが、ザコキャラとばかり戦っていてもキリもない。

できれば大ボス、くらいと戦っていたいものだと思った。