藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

料理人というオマージュ

*[ウェブ進化論]目の前で見る魔法。

高級なフレンチ店などでは厨房の様子は窺えないことが多い。

なので少人数でやっているお店を好んで訪問する。

できればカウンターで仕事が直に見えるような場所がいい。

そういうお店で、肉や野菜の仕込みを最初から眺めるのはなかなかの贅沢だ。

 

野菜はその由来とか種類とか季節とか。

肉や魚は産地とか肥育方法とか、やはり季節とか。

そんな話を聞きながら、食材はどんどん捌かれてゆく。

切られ、茹でられ、焼かれ揚げられて、気がつけばあっという間に「完成品」として目の前に供される。

 

こちらは酒を飲みながら、ただ眺めているだけだがその目の前の工程の一つ一つを間近で見ているのに、「素材と完成品の間」の想像が難しい。

 

まるで「あっという間に完成品ができた」というくらいに目前の一皿に驚いてしまう。

明らかに目の前で展開される調理は、リアル以外の何物でもないのだが、その見ている工程を、なかなか理解ができないのだ。

 

そして料理を口にしつつ、やはり料理人というのは魔法使いの一種なのではないだろうかと思う。

 

あるいは一人の芸術家だろうか。