藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

税金は自分で使う。

自分の尊敬する先輩経営者に「全く節税行為はしない」という人がいる。

なぜなら「税金をたくさん払ってこその社会貢献」とおっしゃって憚らない。
しかもその会社は業績が良いからその言葉にはとても力があった。

先日来の九州の地震の様子を見ても、日本の人々は公共性は高い方に違いない。
義援金もボランティアの人も瞬く間に集まってくる。
だとするとそれに比べての一般市民の「節税願望」というのは多分にその"税金の使われ方"に問題があるのではないだろうか。

どこにどの税収を配分して、どんな施策を打つかということは政治家が決めて行く。
政治に「全員満足はない」とは言われるが、それにしても「自分の税金がこんなことに役立つなら」という人は案外多いに違いない。
やれODAだ、海外派兵だ、基地問題原発だ、とあまりに大きな国の予算が、やはり「思った施策に使われていない」と感じる人は多いのではないだろうか。
そういう意味では、これからの政治の役目の一つには「税金の見える化」が重要課題ではないかと思う。
そんなことのために、今では発達したネットワークがあるのだ。
"クラウド・タックス"ならぬ「納税の小口化と、使途の紐付けシステム」が発達してくれば、国民一人一人が考えながら納税し、しかも結構「進んで払う」ようになるのではないだろうか。

よく繁華街で警察官に「あんたたちは俺の税金で食っている」と突っかかっている人がいるけれど、ああいう感情論ではなくきちんと納得できるシステムを作っていくのはこれからの政治家の役割である。
そんなシステムができてくれば、まったく新しい国の統治システムになってくるかもしれない。
ITはそんなことに利用できるから夢があると思う。