ネットの不正送金問題で、他行がいち早く「リアルタイム振込の禁止」などと防戦一方なのに対し、未開地の開拓者のような先導ぶりである。
多少、傷つく可能性があっても「ある程度の体力」があるのなら、挑戦しないと負けてしまう。
チャレンジするリスク、報われない可能性、その他もろもろの危険、そんなものを理由にして「挑戦を止めるという決断」は下しやすい。
マイナスが見えにくいからだ。
「向こう傷を恐れずに挑む」ということが意思決定できない組織はかなり危険な慢性病にかかっていると言えるのではないだろうか。
また三菱UFJがなぜ一人だけ「そういう挑戦者」になりえたのか、というのはこれから明らかになっていくことだと思う。
今起きていることの「なぜ」をよく覚えておきたいものだ。
三菱東京UFJ銀行が2018年をメドにスマートフォン(スマホ)をキャッシュカード代わりにしてATMから現金を引き出せるサービスを検討していることが26日分かった。同様のサービスはセブン銀行が17年春に実施する予定で、三菱UFJ銀が導入すれば大手行では初となる。専用のアプリを使えばカードより不正を防ぎやすくできるとみている。
スマホ上でパスワードなどを入力してアプリを起動させ、ATMにかざす仕組みなどを検討している。ATMに新たな機能を付ける費用がかかるため、今後導入を慎重に判断する。
また、今年9月にもスマホで口座を開設できるサービスを始める。運転免許証をカメラで撮影して本人確認をする仕組みなどを検討。自宅からでも24時間手続きが可能になり、利便性が向上する。スマホを使った口座開設は三井住友銀行が15年2月に専用のアプリを開発。りそな銀行も導入している。