藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

巨匠、逝く。

指揮者でチェリストロストロポーヴィチが亡くなった。

News from California, the nation and world - Los Angeles Times

先月27日、80才。
アゼルバイジャン生まれ。


ショスタコーヴィチを父とも慕い、また共産主義の強まる中、弾圧に負けずプロコフィエフなどとも付き合い続けた。


世界中に散らばる二百万人のロシア人の「自由の象徴」としての政治面の顔も強く持つ。


夫人と共にソルジェニーツィン(ノーベル文学賞)を匿ったエピソードは有名であり、そのことで自身も抑圧を受けている。


国籍を剥奪されてなお、ベルリンの壁が倒れた直後、当地でバッハを演奏する姿は正に氏の人生のようだった。


25カ国で40以上の名誉学位を受け、90以上の音楽賞に輝いた。


いわゆる歴史に名をとどめるような大作曲家と、直接親交のあった演奏家たちは、ここ十年でいなくなってしまうだろう。


当人に会えるうちにより多くの生の声、を残して行って欲しいと願う。



また一人、巨星逝く。
合掌。