藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

オープン陣営、逆襲

「Linuxが侵害したという特許をMicrosoftが示さない理由は」---Linux特許管理会社OIN CEO | 日経 xTECH(クロステック)


こちらもなかなか、負けてはいない。
さすが、狩猟民族同士。

 「Microsoftが,Linuxに侵害されたという特許を具体的に示さないのはなぜか。
実際には存在しないから、有効ではないから,あるいは簡単に回避できる特許だからではないか」
Linux特許管理会社Open Invention Network(OIN)*1 (後略)


ぼちぼちライセンス契約を結ぼう、というMSの横っ面をはったか。


OINは、Linux防御のために、引っかかりそうな特許をずい分購入したりもしているようだ。


ということは彼らの言い分はある程度正しいとも思え。


本当の状況は

自分ならともかく「前向きに、慎重に協議を進めたい」くらいの返事をしておいて、MSの特許を大至急綿密に調査したいが。


その上で出方を決める。


徹底交戦か、ソフトランディングか。
どちらもバルクの特許を抱えるだけに、訴訟と見せて、その後の着陸点を探している。


日本でもそうだが、どれだけ優秀なパテントロイヤーを揃えるか、
そしてどれだけ巧みな戦略を立てられるかだ。


特許裏事情

自分も特許で大手企業と交渉する身だが、最近少し驚いたことが。


大手弁護士事務所、弁理士事務所はほとんど「何らかの系列」企業と関わっている。


このたびは知財高裁の決定(審決)に異議があり、上告したのだが、参った。


探す弁護士が軒並み受けてくれない。


「あぁーうち、S社の顧問で」
「うちはN社の侵害訴訟、受けてる最中」
「うちはJ社の出願指定事務所なんだよ」
「D社の系列のA社と関係あるから受けられない」


利益相反、でまったく息のかかっていない事務所がなかった。


最終的に、辣腕、かつ独立したてのロイヤにお手伝いいただけることになったが、実績のある専門家を探して事務所を彷徨うさまはまさに「特許難民」。


ここでも大手の力の強さを知る。
大手はカネにモノを言わせ、主たる事務所と顧問契約しておくことで、相当なアドバンテージなのだ。




それにしてもオープン陣営、ここまで言うか。

The Linux Foundation Exective DirectorのJim Zemlin氏は同日記者会見で,
「(LinuxMicrosoftの特許を侵害しているという同社の主張は)誰も気にかけていないし,気にすべきではない。


この分野ではMicrosoftが持っている特許は実は少ない。


眠れる虎が起きねばいいが。
ナメてはいけない。

*1:IBM,米Red HatNovellソニー,蘭フィリップスが共同で設立した特許管理会社