恐慌さながらの中。
「株取引」を初めて手掛ける人が増えている。
恐ろしい集団心理か。
大手インターネット証券5社の10月の口座開設数は、9月に比べて2倍の約6万口座となった。
10月は日経平均株価の月間下落率が23.8%と過去最大。
買い時とみた個人が新たに口座を開き、株取引を始めようとしたようだ。
今どきが「過去最高」というのがミソ。
過去最大の暴落が「最高の買い時」だという集団心理を形成した。
昨今の市場の乱高下はこうした機関投資家と一般投資家の、売りと買いが交錯しているのだろう。
再び底が抜けるとき、最後に参入したアマチュアたちが逃げ遅れ、また貧乏くじを引くのが目に見えるようだ。
市場の混乱に乗じて利ざやを稼ぐ、というのは思いのほか危険な行為ではないか。
自分が「イケる」と思ったことには、必ず裏側から「そんな自分」を見ている人がいるものだ。
欲に目が眩まぬよう。
<記事全文>
ネット証券の口座開設数が急増 10月は前月比2倍
株取引を始める個人が増えている。
大手インターネット証券5社の10月の口座開設数は、9月に比べて2倍の約6万口座となった。
10月は日経平均株価の月間下落率が23.8%と過去最大。
買い時とみた個人が新たに口座を開き、株取引を始めようとしたようだ。
5社はSBI証券、楽天証券、松井証券、マネックス証券、カブドットコム証券。
対面証券よりも手数料が安いネット証券を通じて株式売買をする個人が多く、ネット5社で個人取引のうち約7割のシェアを持つ。
10月の口座開設数は2006年6月の約7万口座以来の水準となった。
すでに株取引をしている投資家は多くが含み損を抱えているため、株取引の初心者が口座を開くケースが多い。
楽天証券が新規に口座を開いた人が買っている銘柄を調べたところ、ソニー、三菱UFJフィナンシャル・グループ、日産自動車、トヨタ自動車の順で多かった。「普段は銀行や新興市場銘柄が上位だが、長期保有目的で国際優良銘柄を買う動きが目立つ」(楽天)という。 (18:56)<日経ネットより>