藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

借金大国。

IMFもご苦労なことである。
日本の借金は今年ですでにGDP比227%だそうである。
もう五年後には250%に達するという。


GDPであるから、「生産高」である。
収入そのものではない。
会社で言えば売上げ。
経費の支払いはまだしていないのだ。


企業で言えば、年間売上の2.5倍の借金をしている、というとまあご臨終である。
個人で言えば、来月導入されようとしている「個人貸金の総量規制」というのは、「これまで年収の二倍」程度の貸付枠だったものを「年収の1/3以内」にまで抑えよう、というものである。
それで、これまで何とかやってきた人とか、主婦の人とかが、「追加借り入れ」ができずに右往左往している。


当然この文脈で行くと、「国の借金もGDPの1/3」程度にしなければ、ということである。
そりゃ子供手当とかで80兆の予算に税収が38兆とかでは、まあそんなことになるだろう。
本当にうまく誘導しないと、円が破たんするだろう。

解決策


それにしても。
報道で、IMFはそれを避けるには、消費税増税しかないという。
消費税10%。
ますます「モノを買う」という意欲が失せるのは自分だけだろうか。
物を買っても、メシを食べても、「その一割」は税金。
モノはできるだけ買わず、物々交換とか労働とか、そんなもので生活していこう、と考えるのも自分だけだろうか。

コンビニでおでん買って、その代りレジ打ちを三十分とか。

そんな風に「税金エスケイプ」の志向も強まるだろう。


グランドデザイン


その意味では、子供手当がもっともいけない。
その目的とか、効果とか、そしてそもそもの方針もよく分からぬ。
消費税は別に10%でもよい。
でもその代りに「何が改善されるのか」ということを政治は明確にしてゆく必要があると思う。

消費税が上がる代わりに、必ず餓死者が出ぬようにする、とか
住民税が上がる代わりに、「孤独死」で看取られない人を0人にする、とか。

政治と予算、は変数の非常に多い難題だとは思うが、必ずだから曖昧になる。
事業仕分けも結構だが、今こそ国の将来像を「一つ一つづつ」でよいからはっきりと見せてもらいたい。
我われは、税金の支払いが嫌なのではない。
曖昧で、言い訳ばかりされることがフラストレーションなのである。


今が政治も勝負時だなぁと思う。

日本財政の借金、5年後にGDP比250% IMF予測
 【ワシントン=尾形聡彦】国際通貨基金IMF)は14日、世界各国の財政見通しに関する報告書を発表した。
日本の債務残高の対国内総生産(GDP)比率は、2015年に主要国や新興国のなかで最悪の250%に達すると予測。
現在5%の消費税を倍の10%に引き上げれば、毎年GDP比で2.6%分の増収につながると指摘。事実上、日本に消費税引き上げを提言した。


 金融危機前の07年には、世界全体の1年間の財政赤字はGDP比0.3%にとどまっていたが、09年には6.7%に拡大。
10年は6.0%、15年も3.3%と赤字幅が高水準にとどまると予測した。
とくに日本を含む主要7カ国(G7)諸国では、15年時点の赤字が5.4%に上る見通しだという。


 日本については、10年の財政赤字がGDP比9.8%に上り、15年でも7.3%と予測した。
毎年の借金が積み上がった債務残高をみると、10年にGDP比で227%に上る見通しだという。
同年のギリシャの債務残高見通しは133%で、日本の財政悪化が突出している。


 IMF財政赤字が大きい諸国には、増収策が必要だと指摘。
日本については消費税引き上げ、米国には連邦政府レベルでの消費税導入の必要性に言及した。
IMFは「すべての国々は、今すぐ、中期的な財政状況の強化に向けた構造的な施策を実施すべきだ」と訴えている。