藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

digitalコンテンツの未来。


ソフトバンクがi-Phoneなど向けに設定したコンテンツ料金が話題になっている。月刊誌は徐々にオープンにされて一カ月ですべてが読めて、月350円ほど。
これでAERAエコノミスト、や毎日新聞など21誌が入るという。
100万人が購読して、月4億円程度の収入、コンテンツ配給各社の売り上げは月に100万程度の目算である。
この数字を参考に引くと、確かに厳しい。
けれど、これからのweb課金は「これまでの媒体」にない特徴を持って購読されてゆくのではないだろうか。

紙の時代の踏襲


文字文化が急激に普及したのはかの「活版印刷技術」のおかげである。
それまでの「手書き世代」に比べて何万倍ものパフォーマンスで「テキスト」が流通するようになった。
いま振り返ってもすごい出来事である。(技術的には、もうピンと来なくなってますが)
怒涛のように送り出される印刷物こそが活字メディアの主役だったのはほんの15年前のこと。
(それにしても活版印刷の発明者はグーテンベルグではなく、三世紀もさかのぼった中国にあった、というのは知らなかった。
wikipediaより>)

紙媒体の印刷物の普及についても、新聞の「無料の号外と有料の本紙」の組み合わせであったようで、これも現在のwebの通って来た道と相違ない。
つまり、印刷のインフラが整った「普及期」に今ようやくwebも到達し、いよいよ電子出版の有料普及期の到来ではないか、というのが今のような「一時的なブーム」ではなく予感できる。


紙媒体の黎明期と違うところ、といえばwebコンテンツが対象の今、「すでに広く活字が普及はしている」時代だということだけである。
今のデジタルコンテンツは、その「閾値」に達するまではなかなか「情報が薄まり」、その希少性がなかなか目立たず苦労するだろう。

潮目が変わるのはいつ?


だが優良なコンテンツが、流通コストを極限まで抑えた経路でデリバリーされるというシステムがいつまでも普及せぬはずはないと思う。
まだ端末の改良、インフラの環境改善などは進むだろうが、機はかなり熟してきていると思える。


その意味で、まだコンテンツの整備と端末の環境は十分ではないだろう。
現在主要新聞社や出版社の有料コンテンツは、電子書籍が数百円〜、新聞は月千円程度からスタートしている。
特にデイリーに消費される新聞紙ついてはまだ「フルで閲覧」できる主要誌は少ない。
これが「新聞の内容すべて」を網羅して、現在と同じデジタル購読価格の千円程度で提供できるようになれば、ネット世代の携帯端末派は一気に乗り換える可能性が高い。
自分もそうするつもりである。


来年、再来年あたりが分水嶺ではないだろうか。