藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

本当のチームワーク

ビジネスの世界で「自分が客や仲間などを選んできている」と思っている人がいるが、それは違う。
自分は、自分に必要な人に「周囲の流れ」から会わされているのである。
したがって「自分が選ぶ」のではなく「自分も周囲も選ばれている」と言うのが正しい。

たしか松下幸之助翁の言葉だったか。
よく「人を捨ててきた」という表現をする人がいるが、まあおこがましい、というものだろう。
それはともかく。


自分が一人でできる仕事、など多寡が知れている。
自分の会社で、自分の仲間を組織したとしても、それでは不十分である。
「自分の側」はよくても、「相手」があることである。
「お客」もいれば、「仕入先」もある。
「銀行」もいれば、「同業者」もいる。
また「納品先(客)」の先に消費者がいるのであれば、「それ」もお客である。

より大きなビジネスは、どんどん一人では出来なくなる。
そうすると、「どんな人たちと共に行くか」ということは、実はとてつもなく重要な要因なのである。

自分もやはり傲慢なのだろう。
これまでで、自社のスタッフはともかく、お客や協力会社などで「この人とどこまで付き合えるか」などということはあまり考えずにいた。
まあその時々で、「時流に乗って成長する顧客と共に歩む」くらいがせいぜいの価値観だった。
だが、顧客も仲間も、身内も、実は「その後を決定づける」最重要な登場人物である。

ただお金を払ってくれる「お客」だから、というような理由ではなく、「自分は誰と共に行くか」ということを常に考えないと、ただしいかじ取りは出来ないのではないだろうか。

常々、あまり厳しいことを言わず「まあまあ」てやってきた。
それが多くの顧客を増やす極意でもあったと思う。
だが、本当に「ある方向」を目指して一直線に進む、という時期が来るなら、身の回りにいる人たちは「信を置ける」本当の友人でなければ「中核部隊」の結束が失われるだろうと思う。

自分は何処を目指し、誰とそこへ行くのか。

根本的なことを固めておかねばならない。