藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

利益のためには。


中国で離婚が急増しているという。
その数、年間196万組。
その中には「不動産取得」を目的にした偽装離婚が少なくないという。
まあ、不動産取得が目的での離婚は法的には「あり得る」という気もしなくない(だって離婚は正式にしているし)が、それにしても中国国民のたくましさというか、凄みを感じる。


一昨年、上海を訪問した折、最も驚いたのは一般市民の投資熱、だった。
証券会社や銀行のATMに長蛇の列をなし、その人たちは「証券買い」をしに来ている客だった。
現金を携え、ATMでひたすら株の銘柄をセレクトし続ける人たちをみて、中国人は投資にも熱心、いや非常に獰猛なのだなぁと、大陸性の性質を感じずには居られなかった。


不動産の取得のための離婚、というのもなるほどなぁ、と思わせられる。
同様の不動産の取得についての規制があっても、日本でここまでやる人たちは恐らくそれほど多くない。
中国人というのは、その辺りは極めて合理的、というか実践的なのだと思う。

甘いことは言っていられない、ともかくチャンスの有る時に最大限の出来ることをするのだ、なぜなら「誰も自分を守ってはくれないのだから。


というのは一番の中国の友人が紹介してくれた言葉である。
民族文化面でも、中華が世界をリードし始めるのは、そう遠くないのかもしれない。

中国、1日5000組が離婚 不動産目当ての偽装も

 中国で昨年、離婚届を提出した夫婦は196万1000組で、1日平均5370組に上ったことが10日までに中国民政省の調べで分かった。離婚は近年増加を続け、偽装離婚が横行しているほか、若者のスピード離婚も目立っている。

 中国では北京市上海市などが、1世帯が購入できる住宅数を制限するなどの不動産バブル対策を打ち出している。投機目的の売買を減らし、住宅価格高騰を抑制する狙いだが、中国メディアによると、この規制をかいくぐるため離婚して別世帯になり住宅を購入する夫婦が相次いでいる。

 住宅を購入後、しばらくして再び婚姻届を出すケースもあるという。住宅を買わせるため顧客に離婚を勧める住宅販売会社まであるが、政府はこうした“脱法行為”を取り締まる有効な手だてを打ち出せないでいる。(共同)