藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

心の視野。


ちょっと考え事などがしたい時、「無心に何かをする」というのが結構いい過ごし方だ、ということなどに気づく。


たとえば靴磨き。
有楽町のガード下には有名な靴磨き屋さんがあるのだが、実は「磨いてもらっている間」は意外にすることがない。
横の人を見てみると携帯電話などをいじっているようだが、なかなかぼーっとしているのも辛いものである。


だから。
その点、自分で自分の靴を磨けば、かなり無心になれるし、しかもお金もかからない。
同様のものに「窓ふき」というのも、これもなかなか無心になるのだが、こちらはかなり腰に負担が来るのでめったにやらない。
不思議に床に掃除機などかけていても全然無心にはならないから、考えなくていいような反復性の強い動作、をしながら、その間には脳内で別のことを考える、というのが効率がよさそうである。


一方、自分の最大の悪癖に「物を食べながら本を読む」というのがあるが、これもよくよく考えれば「味わう」という部分を結構犠牲にしていることに気づく。


最近など、行きつけの店ではもうひと言も発することなく飲み物と食事が出てくる仕組みになっているので、着席してから「緑茶割りでいいですか?」という声に、こくんと頷いてからはそのまま延々と読書に入れる環境になっている。


で、読書はともかく「無心」に食事をして、その間に真剣に考え事などをしていたら、おそらく「無味」になるに違いない。


自分はどの店へ行っても(一人なら)まず本を広げないことはないが、料理人に対してはずい分失礼な態度なのかもしれないな、と今頃反省したりして。


今度お店の人に聞いてみようと思っている。