藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

二種類の思考。

『できるかできないか。より、やるかやらないか。』
言葉はノーベル賞の山中教授の(iPS細胞プロジェクト採用の)エピソードで読んだ話である。


シンプルだけど的を射ている。
この年にしてつくづく思うし、また「その傾向」はもっと年長の六十、七十歳になる人でも変わらない。

二元論ではないが、世の中「"できるかできないか"を論じる人と"やるかやらないか"を問題にする人」に分かれるのである。

恐ろしいことに。
自分の経験では、前者は学者や大企業に多い。
あらゆる企業活動の中で、レビューした時に「なぜ出来ないか」を声高に論じる人はいるものである。
実績を出す人は、ことレビューの場において「出来なかった理由」を滔々と話したりはしない。
話すとすれば「故に次回は捲土重来を期す」という話し方のみである。
なぜなら「出来なかった言い訳」はだれの利益にもならないからである。

話は違うが、特に男性陣。

プロジェクトのさ中、「出来ない理由」を自分が熱弁しているとしたら、もしそれに気づいたら注意した方がよい。

そこには「乗り越えてやる」という発想が欠けているから。
そしてそれがないのなら、その組織やプロジェクトのリーダーには不適格だろうと思う。
自分も若い頃、尊敬する経営者に教えられた言葉を思い出す。

藤野クン、よく聞いてね。
「制約条件は解除の対象なのだよ。分かる?」

予算が出ない、スキルが足りない、時間がない、そんなことを力説していた自分は思わず赤面した。
「こんな高いハードルはむり」と思う人と「どうやって超えるか」を考える人。
結果は自ずから違ってくるのである。


どうせなら「やる人」になりたいものである。