藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

うつの構造。

日本人のうつ病シェアは12%との事だが、先進国に多いこの病、つくづく「現代人の
過ごし方」に無理があるからなのではないかと思う。
欧米では、第一次産業などに少なく、サービス業で激増している、というレポートがあるが、経済がソフト化し、またボーダーレス&インターネットが主流になるにつれて「実感のない社会=まさにバーチャル」が主人公であるかのように錯覚を生んでいるのだと思う。

バーチャルはそのスピードや規模やコストからして、アナログ世界の物差しとはケタ違いのパフォーマンスをみせるけれど、決してバーチャルがバーチャルのために存在するのではない。
最終的には必ずリアル世界へと戻って来るためのものである、ということを忘れてしまうと心身の定位を失うのではないかと思う。
日の光を浴びることも良さそうだが、広がり過ぎた世界の情報に惑わされぬようにしたいものである。

ボンジュール!パリからの健康便り


太陽光が影響?フランスのうつ病事情

フランスでは年間約300万人がうつ病を発症するといわれている。フランスの冬は太陽の光が少なく、いつもどんよりとしていて、うつになる人が多い。確かに、太陽光テラピーなるものもある。

 うつ病は、強烈な悲しみ、日常的な活動への興味の喪失、喜びの欠如などが主な特徴の精神病である。フランスでは、男女とも同じくらいの割合でうつ病に悩まされている。病欠の理由の約50%、年間約1万2000人の自殺者の70%がうつ病によるものである。

 うつ病の最初の発症は30歳前後が多く、再発もしやすいため、患者の苦しみは長く続く傾向にある。うつ病は多因子疾患といわれており、ストレスに対して非常に弱いことや遺伝的な要因などが原因とされる。

 WHO(世界保健機関)によれば、うつ病患者は1990年以降増加傾向にあり、全世界で3億5000万人にのぼるという。そして2030年には世界で一番多い病気となるだろうと発表している。

 バカンス好きで太陽が大好きなフランス人は、暖かくなればすぐに日光浴をし、冬には暖かい国へと旅立つ。この現象はやはり、うつ病と関係があるのかもしれない。自然に太陽光を求めているのだろう。

 うつ病までいかなくても、うつ状態の人はかなりいて、職場でも「あの人はうつ状態だ」という声をよく聞く。

 ヨーロッパでも特にフランスは、睡眠薬抗うつ剤の使用量が多い。薬の種類はサプリメント系から本格的なものまで様々だが、少なくとも17〜30%の人々が使用経験があるという。

 食べ物は、うつになった時はオメガ3脂肪酸がたくさん含まれている魚や、マグネシウムが含まれているカカオ70%以上のチョコレートを食べると良いと言われている。「今日は落ち込んでいるからおいしいデザートを食べたい!」なんて言うパリジェンヌもいるが、ただ単に食いしん坊なのではないか、とも思う。


■ 今週の一句

冬夕焼 優しい嘘(うそ)の 尽きるまで