藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

ネットワークは革命か変化か。

最近セキュリティの仕事をするのにコンピュータそのものを勉強しなおす機会があったのだが、コンピュータのハードウェアの仕組みや、それを操るソフトの工夫には改めて驚かされるものがある。
まだうまく表現できないが、車の構造とか、あるいは生命の根源とか「何か共通する性質」があるような気がしている。
それはともかく。

web記事の整理をしていてちょうど二年前のネット通販の記事を見つけた。
外観上およそここ二年間、大した変化はない。
それで最近ITの専門家と話していたことを思い出した。

結局ネットワークの発展はまだ「性質的な変化」にはたどり着いていない、という指摘だった。

インターネットの黎明期だった十年前に「まことしやか」に噂されていた劇的な質の変化はまだ起きていない、というのは「そう言われればそう」である。
「より速く、より大容量に、より身近に」を徹底してきたがそれは"そういう"進化であって、何かが0から1にはまだなっていないのではないか。
どんな新しい分野の登場の時も「その畑で飯を食う人たち」によって、その技術の効果や未来は大きく喧伝されるものであるが、それが本当に人間にとって何か生き方の変化とか、新しいものをもたらすまでには、もう少し時間がかかるのではないかと思うのだ。

それって恐らくは「その場」にいる身にとってはよく分からない感覚で、半世紀くらいあととか、100-200年くらい経つとかなり正確に特定できてくるものじゃないかと思う。
そんなレンジで今を見れば、ここ百年は劇的に変わったような気分だけれど、人の本質についてはそんなでもないだろうと思う。
経済的な豊かさとか便利については向上していることは間違いないと思うけれど、「人の本質を変える」という技術についてはまだ自分たちはそれを超えてはいないのかもしれない。
そう思うと、過去数百年とか千年単位でも同様なお話になりそうである。
技術と生物の関わりはまだ解き明かされていないのではないだろうか。

アマゾンに「独自性」で挑む専門店 今どきのネット通販事情(3)
2012/11/23 7:00
ニュースソース
日本経済新聞 電子版
ネット通販業界の「巨人」であるアマゾン(Amazon.co.jp)や楽天に対抗すべく、専門店が運営する通販サイトは即日の無料配送など独自のサービスを打ち出している。家電量販、書籍・音楽販売、ファッション用品販売店の取り組みを紹介する。

【家電】 注文当日の無料配送で対抗
大手の家電量販店は、注文当日の無料配送など、アマゾンが強みとするサービスに対抗する姿勢を明確に打ち出そうとしている。最も積極的なのはヨドバシカメラだ。

同社は13時までの注文に対する当日の無料配送を、全品で実施。対象エリアは関東全域、山梨県、北海道、宮城県、愛知県名古屋市新潟市大阪市兵庫県神戸市、京都市、福岡市など。「人口カバー率は52%」(広報部)という。翌日配送が可能なエリアも含めるとカバー率は99%となり、ほぼ日本全域で即配体制を整えた。

このサービスを周知するために、Webサイトでは閲覧時から何時間以内の注文で当日何時までに届くかが商品ごとに明示される(図1)。また、商品の感想などを書き込んだ人にメールで直接質問できるなど、会員同士の交流を後押しする仕組みを提供している。

■店舗とネットでポイントを共通化
ヤマダ電機も、一部の商品に限定されるものの、当日配送に取り組んでいる。ただし、送料が無料になるのは通常1万円以上の購入から。面白いのは値引き交渉をチャットでできることだ(図2)。競合他社の価格が示されたWebページのURLを送ると、値引き額が提示されることがある。

これらの3社では、店舗とネットでポイントを共通化し、使い勝手を高めている。有料の長期保証を選べば、購入製品が故障した際に店舗で対応してもらえる点も量販店のメリットだ。

【書籍・音楽】 「オトナ買い」や店舗での即時受け取りに対応
アマゾンが始めた書籍の無料速配は、一般的なサービスとして定着した。こうしたネット専門業者に対抗するため、いくつかの書店は既存の店舗網を生かした独自サービスに取り組んでいる。

例えば中古本販売のブックオフは、コミックや書籍の全巻セットをWebサイトで簡単に見つけて、一括購入できる「オトナ買い」機能が売り物だ(図4)。全国の在庫を検索して、最も安くなる組み合わせが提示される。この手軽さが受けている。

このサービスは、全国の支店の合計で130万点の在庫を持つ強みを生かしたものだ。在庫を増やすため、書籍の売却希望者の自宅まで回収に行く「宅本便」を実施している。サイトでは、送料が無料になる1500円に達するまで時間をかけて本を選びたい人のために、気になる本をブックマークする機能も提供している。

■近くの店舗で受け取り
紀伊國屋書店は買いたい本をネットで見つけ、全国64カ所の店舗で即座に受け取れるサービスが好評だ。店頭在庫の検索機能「KINOナビ」で本を探し、在庫がある場合はネットから取り置きを頼める(図5)。

「帰宅時などに店舗で受け取れば、数時間後に確実に本を入手できる」(通販評論家の納富廉邦氏)。また、店頭にない本は、同社のネット通販から購入できる仕組みになっている。

AppleiTunes Storeやアマゾンによる音楽ファイルの販売が伸びる中で、音楽CDの販売店も独自の取り組みをしている。

ディスクユニオンは独自の特典を2004年から提供し、アーティストのファンの心をつかむ戦法を取る(図6)。Tシャツや独自に制作したジャケット帯が好評だ。

【ファッション】 自分だけのデザインを低料金で
ネット通販の対象として、今一番ホットなのがファッション用品だ。一般的には、試着のために店舗へ出向くことは欠かせないと思われている。

 それに対して、店舗では扱わない独自商品をネット上で展開したり、店舗での試着が要らないように工夫したりしたサービスが最近増えている。

 例えばユニクロでは、シャツやズボンに自分だけのデザインを追加できる(図7)。サークルやイベントなどで使うために、独自のデザインを施したいというニーズに低料金で対応した。名前や独自のマークなどをプリントや刺しゅうで、好きな場所に付けられる。パソコンでデザイン画像を作り、Webサイトでアップロードして発注することも可能だ。

■自宅のパソコンの前で眼鏡を試着
レンズの選択画面では、視力検査で示された処方値を入力すると、フレームに合うかどうかを瞬時に答えが返ってくる。眼鏡を購入し、受け取った後で、必要に応じて店舗で調整できる。


 靴を扱うロコンドは、「ネットで買ってから選ぶ」という手法で知られる(図9)。気になる靴をまずネットで購入し、自宅で試着する。実物が気に入らなかったり、サイズが合わなかったりする場合は、購入後99日の間に返品すれば、送料も含めて費用はかからない。電話やメールでサイズなどの相談に乗る「コンシェルジュ」を充実させ、試着前に最適な製品を選べるように配慮している。
日経パソコン 稲川哲浩)
[日経パソコン2012年10月22日号の記事を基に再構成]