藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

夢から醒めて

*[次の世代に]豊かの幻想。
1990年以降のいわゆるミレニアル世代は低欲望とか低体温などと言われるが、では自分たちアッパー50代の欲望はどこから来ていたのだろうか。
 
この度のコロナ自粛で、
車や高級マンションに憧れ、別荘や海外旅行を求めていたのは、そんな「派手そうな生活」をしてただ自尊心を満たしたかっただけではないか。
そして揃いも揃ってそんな生活がカッコいいと思っていただけだったのではないか…というおかしなことに気づく。
 
つまり「みんなの幻想」が一致していたのだ。
まさに貧しかった昭和の残滓である。
本音で言えば、郊外でツリーハウスなどを運営しながら家族で仲良く暮らす友人が羨ましかったのではないか。
日本国民総盲信、と言っていいくらいに狂信的だったと思う。
 
そんな幻想に費やされた巨大な労力の量を思うと、戦争どころではない恐ろしいエネルギーが費やされてきただろう。
そう考えると、人の価値観とか思い込みの恐ろしさにビビらずにはいられない。
今の自分ですら、まだそんな呪縛から逃れられていない可能性は充分にあるからだ。
 
夢から醒めて「本当に大事なもの」を考えていい時代になっている。