藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

膨張のあと

*[ウェブ進化論]終わる昭和。
コンピューターは今や全産業で使われているので、IT業界の様子を観察すれば、世の中がどういう方向に動いているかがわかる。
最近、20年ぶりにIT業界の人と話をしていると気づかされることが多くあった。
一言でいえば「公共投資の時代」の終焉である。
つまりケインズの時代の終焉ということだ。
平成の30年を経ても"超巨大企業の群れ"は崩れなかった。
それが形を変えつつあるようだ。
今はまだ巨大企業が巨大なマシン(メインフレーム)を使って世界中のインフラを回している。
これがそのままクラウド化されていくと、クラウド上での(リアルな)巨大マシンは必要なくなるのではないだろうか。
データセンターは残るだろうが、クラウド上では「全てがソフトウェア化」され、あちらの世界では巨大な公共事業は必要なくなるように思うのである。
一方"こちら"の世界はどうなるだろう。
整備しすぎた道路やインフラ、航空網などは膨張しすぎていたものが、これを機に「最低必要限のサイズ」に縮小していくのではないだろうか。

景気刺激策として、戦後当たり前のように打ち出されてきた公共事業がなくなる時代が来ているのだと思う。

ようやく昭和の終わりだ。

だから今リアルの公共事業に頼っているとしたら、そこから脱することをこの10年で考えなければならないと思う。
沈みゆく巨艦から降りる覚悟が必要である。