*[ウェブ進化論]大人の出口を作ること。
昨日「自分の仕事がなくなると、合理化・IT化に反対する人たち」の話をしたけれど、行政の省庁の人たちだけでなく、いわゆる大手ITベンダーも間違いなくその一員だ。
もっとも彼らにも大義名分があって、公共工事に始まる「超大型案件」をこなすには自分たちのような存在が必要で、確かに中小企業の集まりには荷が重い。
けれど時代は変わり、もうほとんどの公共事業が、既存のインフラの保守くらいになっていく時代である。
つまり"大型の公共投資で景気回復を!"というウルトラ昭和式の認識を改める必要がある。
デジタル庁は、すべての"公共IT開発"を把握し、国と地方自治体で一元管理できれば無駄な部分が一目でわかるだろう。
また最大の障壁は「既得権益にしがみつく人たちの抵抗」だが、それはひとえに「自分には今の仕事しかできない」という恐怖感から保身に走っているケースが多い。
ならば「次のステージ」を用意してあげれば、何もそんなに創造性のない職場にしがみつくこともない、というシンプルな話だと思う。
ドイツではしっかりと再教育(リカレント)をして、転職すべきシニアの支援をしているらしいが、そんな「再教育の主導」をしていくのも、デジタル庁のリーダーシップだろう。
「溺れるのが怖い、と怯える子供にきちんと泳ぎ方を教える」のも大事なことだ。
年寄りはそんな風に再び社会参加を試み、
そして若者たちは「静かな革命」を起こす。
デジタル革命はそんな風に静かに進む。