藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

業界の中で

*[ウェブ進化論]変わらぬ体質。
日本では30年以上続く企業はおよそ一割以下などと言うが、このところ改めてIT企業を訪問していて、規模も歴史も立派な会社が多いことに改めて驚いた。
中堅どころの会社はどれも従業員は1000人を超え、創業の歴史も40年を超えているようなところが多い。
まだ「Windows前」だ。
 
彼らはそんなに知名度のあるブランドではないが、実に広く網を張って、世の中の社会構造に入り込んでいる。
公共事業から金融、流通、ウェブサービスなどあらゆる所のITに彼らが仕事をしていることがよくわかる。
そうした立派なIT企業が多い中、どうも昔から抱いていた大きな疑問も解消されないままでいることに気づく。
つまり「どんな業務から見ても必要なIT」と言うのは、やはり「ただ便利な存在」でしかないのではないか。
という疑問である。
自分が業界に触れた30年前から「IT企業の自らの存在の基盤」というものが確立されていないように思える。
つまり実に「危うい」不安定さをはらんでいるのだ。
そしてその理由も分かっている。
「技術そのものの行方」が予測しにくいのである。
 
インターネットの普及を予言できた人は少なかったと思うが「それ」ができていた企業は成功している。
スマホや5Gしかり。
AIやIoTなどはまだこれからだろう。
 
IT企業が"自身が何をする企業なのか?"ということを再定義しないと、これからの事業としての魅力に乏しい。
IT業界のデザイナーになるのか、公共工事に蔓延(はびこ)る土建屋のような存在になるのか。
そんなことを考える必要があると思う。