藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

振れ幅の中で(1)

*[ウェブ進化論]揺り戻し。

昨年の秋あたりに米IT大手が「在宅から出社への誘導に苦慮している」という報道が目立った。

クック氏は、共同作業には直接顔を合わせるのが一番で、離れた場所で別々に働いていれば企業の文化や創造性が損なわれると主張している。

アップルが週3日出社を9月5日からの「試験的」な制度の一環と表現し、慎重さをみせているのに比べ、電気自動車(EV)大手の米テスラは強硬な姿勢だ。

テスラのイーロン・マスクCEOは6月、社員宛ての電子メールで、週に最低40時間のオフィス勤務を命じ、「出社しなければ、辞職したと見なす」と伝えた。(日経8/24)

もう一度今年の秋ぐらいになったら検証してみたいが、「テレワークの揺り戻し」は一体どんな決着を見せるのだろうか。

コロナの大波が一気に押し寄せてテレワークは必須になり、今は「引き波」の時期だろう。

 

それにしてもIT活用の象徴である「リモート技術」が当のIT大手自身では「企業文化や創造性を損なう」と断罪していることに驚く。

恐らくかなり科学的に生産性の低下とか、業績の不振とかに表れてきての判断なのだと思うが、IT企業こそ「リモートによる革新」をやりきるべきではないだろうか。

「生産性を落とさない工夫をどこまでできるのか」ということを考えてもらいたいものだ。

 

右から左にふれる"振り子"の着地点はどんなところだろうか。