*[次の世代に]所有のこだわり。
自分たちは同じものを「得たとき」と「失ったとき」では失った時の方がショックが大きいという。
また人には「保有効果」というものがあり、他人に価値がないようなもの(例えば使い古したカバン)でも、自分にとっては価値がある、と判断するという。
よく自分が手に入れたものを「何でも捨てられない」という話を聞くが、これが保有効果らしい。
こうした話から、いくつか自分たちの性質(たち)が分かってくる。
まず「自分中心」。
誰しも他人の年齢を聞いて「自分と幾つ違うのか」と瞬時に計算することがあるだろう。
自分たちは「まず私から」という自分中心の生き物である。
そして「所有中心」。
なんでも「所有したい」とまず考えること。
そして「所有したものについての満足感」はあまり長続きしない。
そして「失ったときには大きな喪失感を覚える」のだ。
これを"現状維持バイアス"と呼ぶらしい。
よく考えてみれば「児童心理」とこられは似ている。
子供というのは、なんでも欲しがるし、そして手放すことを嫌がるものだ。
つまりこうした心理の現れは、特に大人では「幼児性」を残しているということなのではないだろうか。
よくいう「断捨離ができない人」というのは、どこか子供から大人になり切れていない、ということの現れなのかもしれない。
(つづく)