先日も取り上げた浅野拓医師のコラム「不健康を放置する人に医師が伝えたいこと」より。(こういう示唆的で面白い文章というのは何度も読みたくなるものだ)
(注意すべきは)「人は"得する"ことよりも"損しない"ほうを選んでしまう」という傾向です。
具体的には「一万円を広い、その後一万円を落とした時に「落としたこと」によりショックを感じるのだという。(これを「保有効果」というらしい)
要は自分たちは「所有」という概念については子供のおもちゃと同じだと思った方が良さそうだ。
これは難敵ですよ、みなさん。
「損失を避けたい」という心理が働くので、(先ほどの例でいえば)目の前のケーキや揚げ物を食べる機会は捨てがたく、それらを選ばなかった先に得られるはずの健康は見えなくなってしまいます。
こうした心理的背景があるので、私たちは、大の大人でありながら、なかなか合理的な選択ができないのです。
大の大人は、実は部分的には実に子供。
いやかなりの部分で「子ども性」は抜けていないようにも思う。
自分の地位や利権にしがみつく老人は、まさに幼児と変わらない。
統率が取れ、一方向に向かう組織のリーダーは、その根本に私心を捨てなければ務まらないのだろう。
京セラの稲盛さんが仰っていた言葉が今また思い出される。