藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

技術の歩み。

いろいろと厳しい話題に上っているシャープ。
90型の液晶を発売すると言う。
液晶の同社の面目躍如。
ついに来たか。

縦199センチ、横112センチ。
一枚のパネルで人間一人が悠々等身大に映ると言う。
とうとう「壁一面」がモニターになる時代になるのではないか。
映画館でも、「スクリーンを見る」という感覚だが、自宅の「壁一面」がディスプレイになれば、表現する世界はずい分変わってくるだろう。

あと十年もすれば、ヨーロッパやアフリカ諸国の映像が"壁一面"に映し出され、自分は諸国にいるような気分になれるだろう。
実際にその街を訪ねるにしても、映像は貴重な情報源になるに違いない。
実に楽しみである。

またその世界は、地球の極地や、宇宙の世界など、ちょっと現実には訪問できない世界への扉にもなるだろう。
今でもヒマラヤの高山の映像に心奪われるが、いよいよ「登頂者の目線」が味わえるのである。
また、過去から現在のアーティストのパフォーマンスも「生のリアリティ」を持って体験出来るようになる。

オーケストラでも、ライブハウスでも、野外ライブでも、お祭りでも、「等身大」での体験が身近になる日がくるだろう。
思えば、テクノロジーの進化とは、そうした「アナログの経験」を限りなく身近に近づけることを目的にしている、ともいえる。

こうしてバーチャルが"体感できる存在"として「リアルに近い規模」にまで近づいてきたとき、ある「閾値」を超えたブレイクスルーが生まれると思うのである。
本当のバーチャルリアリティ世界はこれからが本番なのではないだろうか。

そんな存在への評価は様々あろうが、技術の恩恵というのはそうした一面があるものだと思う。
がんばれシャープ。

モデルも等身大で映るディスプレー シャープ90型液晶
シャープが量産品としては業界最大となる、90型の業務用液晶ディスプレーを2013年1月に発売する。大きさは縦199cm、横112cm。1枚のパネルでファッションモデルの姿などを等身大で表示できる。想定価格は260万円前後で、商業施設での電子看板やオフィスでの会議、監視モニター向けの需要などを想定している。