藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

スリム化の果て。

ついに国産のpcメーカーが統合へ。
一時代を築いたパソコンが、スマホとかタブレットとかに「引き算」されてこれからは落ち着いた状態になるのだろう。
85年以来あっという間の三十年だったけれど俯瞰してみれば「何でもパソコンに」という時代が変わりつつあるということだ。

本当に時代の動きというのは"渦中"にいると見過ごしてしまうものだとしみじみ。

パソコンを使うことへの需要は当面なくならないし、デスクトップに必要のない機能については新しいデバイスが進化してきたということに違いないけれど、大手メーカーが「苦境」というくらいだからこれからもそんな緩やかだけどリアルな変化は続くのに違いない。

スマホは今の延長線上であり続けるのか。
いわゆる"IoT"が普及したら何がどんな風に変わるのか。

過去はともかく、じゃあこれからどんな風になるのか?ということを考えてみるのは楽しい行為ではないだろうか。
いつの時代も「SF映画の中に未来はある」というのもなるほどなぁ、という気がする。

パソコン苦境、見えぬ展望 東芝富士通・VAIO統合
2015/12/4 20:54[有料会員限定]
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 東芝富士通ソニーから独立したVAIO(バイオ、長野県安曇野市)はパソコン事業を統合する検討に入った。近く、具体的な交渉に入る。世界のパソコン市場は2011年をピークに減少へ転じ、現在は当時より約2割縮小した。海外の大手は減収に苦しみながらも、リストラで何とかしのいでいる状況だ。統合が実現しても、まだ生き残りのスタートラインに立ったにすぎない。


 東芝富士通は4日、3社の事業統合について「さまざまな可能性を検討している」とのコメントを発表した。東芝の4日の株価は前日比1%安。相場全体の地合い悪化に引きずられたが「実現すれば再建への懸念材料が1つ減る」(外資系証券)など構造改革の前進を評価する買いもあり、下げ幅は限定的だった。
 富士通についても「改革の遂行力が弱かったので評価できる」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の宮本武郎氏)といった見方が広がった。一時は5%高と、約4カ月ぶりの高値を付けた。市場は事業統合を基本的に好感している。だが、前途は楽観視できない。
 統合すれば国内でシェア3割強を握る首位になるが、世界ではわずか4.2%。縮小する市場の中で米国や中国などの大手と戦っていけるのか。
 調査会社の米IDCによると、世界のパソコン市場は11年に3億6382万台だったが、その後はスマートフォンタブレットの台頭により減少し、15年は約2億9000万台。新興国では低価格パソコンが売れ筋になり、利幅の低下が追い打ちをかける。生き残りをかけた大手の大規模なリストラが始まっている。
 台数シェアで約2割と首位の中国レノボ・グループは8月、パソコン事業の縮小などを理由に、世界の従業員の5%に相当する約3200人の人員削減に踏み切った。
 米ヒューレット・パッカード(現HP)はパソコンの不振などで12年5月に2万7000人の削減を発表。その後も数回にわたり、削減計画を上積みしてきた。11〜13年に最終赤字だった台湾・宏碁(エイサー)は、製品の絞り込みや従業員の7%削減などで、14年に最終黒字を確保した。
 レノボのジャンフランコ・ランチ最高執行責任者(COO)は「いずれ3〜4社が市場の大半を占めることになる」と述べ、再編の動きが活発になる可能性を指摘する。
 統合を目指す3社の関係者は、その狙いを「部品の調達力の向上」と話す。工場や販路の共同利用も進めるとみられる。だが、世界の大手に対抗するにはさらに踏み込んだ効率化が必要だ。厳しい中でもパソコンの売り上げを伸ばす米アップルのように、デザインやブランド力を磨き上げれば、成長に転じることだって不可能ではないだろう。統合後もやるべきことは山積している。