藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

各国のジョーク(中国)

<⑨新聞の見出し>
天安門広場を散歩していた一人の女性がいきなり強盗に襲われそうになった。
すると女性の危機を察した一人の青年が、自分の危険も顧みずに突進し、その強盗を殴りつけて女性を救出した。
女性はこの青年の勇気ある行動によって事なきを得た。


偶然、その場には中国の新聞社の記者が居合わせていた。
まさにその瞬間を写真に撮ることに成功した記者は、青年に言った。


「あなたの素晴らしい勇気を尊敬します。ぜひ、明日の新聞に今の写真を掲載したい。そして見出しは『北京の英雄、強盗から女性を救う!』でいきましょう!」
それを聞いた青年は、照れながら言った。
「いえ、僕は北京出身ではないので」
「では、こうしましょう。『中国の英雄、強盗から女性を救う!』これでいいですね?」
「いえ、僕は中国人でもないので」
そう答える青年に、記者は首をかしげながら聞いた。
「では、あなたは何人なのですか?」
「私は日本からの留学生です」


翌日の新聞。


一面には大きく例の写真が掲載されており、見出しにはこう書かれていた。


「日本人が天安門広場で中国人民に暴力ふるう!」

<⑩嘘つき大会>
世界各国の新聞社が、どれだけ大きな「嘘のニュース」を作れるか、コンテストで競い合うことになった。


アメリカ、フランス、ドイツ、日本、オーストラリア等、各国の新聞社が参加したが、中国の新聞社だけは不参加と言う通知を大会本部に送ってきた。


大会本部は中国の新聞社に電話をかけた。


「どうして参加していただけないのでしょうか?」
するとこんな返事が返ってきた。
「私たちの新聞は、嘘は書けませんから」


数日後。
北京の新聞社に一つの小包が届いた。
中にはトロフィーとメダルが入っていた。

ジョークで見る日本人と中国人・文芸春秋12月号 早坂隆著より


二つとも、「中国の嘘」がテーマ。
中国はそんなに嘘つきか、と思うと少なくとも中国人「個人」と付き合っている限りはそんな気配はない。


しかし、一旦「競争モード」に入るや、その形(なり)振りかまわぬ「逞しさ」には驚くことがある。
上に出たり、下に引いたりあらゆる手を使う。


そういえば仕事の契約で、自分より20も若いような二十歳そこそこの営業担当者の女性から、「今契約しないと、あなたは損をしますよ。そんな態度では、あなたは出世しませんよ。」と言われたときにはびっくりした。


中国の友人に聞くと、中国人はそんなやりとりを、どこか「ゲーム感覚」で楽しむ、そんな気質があるらしい。


個人主義の徹底」から生まれたある種「おおらかな」感じもするが。


その友人が教えてくれた、中国の格言。
『注意義務は他人に送る』


気づかなかった方が、負けである。


ともあれ、ビジネスでは注意しよう。