藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

プロ弁護士の仕事術 矢部正秋著(その9)


8回でレビュー終了。
自分にゃ数はこなせないなあ、と。(嘆)

プロ弁護士の思考術 (PHP新書)

プロ弁護士の思考術 (PHP新書)


《本書からの十訓》
一、「思考」とは唯一人間のみが持つ特質。
それは感情を排し「論理を考える」行為を言う。


二、着想と「具体的な手順」は車の両輪。
手順を示せぬアイデアは「幻想」と心得よ。


三、感情のままに考えていて「思考している」と勘違いするな。
思考とは「感性や意欲の作用と区別して、概念・判断・推理の作用」をいう。
感情のままに過ぎた時間は「思考の怠慢(停止)」である。


四、「自然は飛躍しない」こと。
連続律と言う。必ず「原因と結果」が存在する。


それゆえ連続した「無数の選択肢(オプション)」を考えることは最重要だ。


五、白か黒か、右か左か、頭にラクな二分法の罠にハマるな。
物事は総じてグレーだ。
決定的なオプションは疑え。


六、不満を言うな、オプションを考えよ。
どんな現実も現実として受け入れる胆力を持て。
そして極論も交えたオプションを無数に発想することで「解決の道」は開く。
ひいては自分の力で解決する姿勢になる。


七、「事実と意見」を峻別せよ。


多数意見を正しい、と鵜呑みにするな。
意見に「正しい」は、ない。
見栄や体裁を排し、現実を直視する目を持て。


八、(ビジネスの世では)自分の評価者は他人のみ、だ。
自分は他人にとっては行きずりの路傍の石、と思うこと。

自分の思う自分など、どこにも存在せぬ。


九、物事にあらかじめ「三割の例外」を想定しておけ。
突発時に「受け身」がとれる。


十、「自分をも含め俯瞰」せよ。
既成概念や利害にまみれぬ、視点確保の要諦である。


十一、奥義を極めた達人の境地は皆似ている。
姿勢を崩さず、押し寄せる難題を「はらりはらり」とさばくさまを想像せよ。


極意は「平常心」である。






かなりの人気になっていい本だと思うが、どれくらい売れているのだろうか。
と思ってみたら、著者はもう十冊を超える著作を出しているベテランだった。(汗)
http://books.yahoo.co.jp/book_search/author?author=%CC%F0%C9%F4%C0%B5%BD%A9


書評こそウェブに


Webでざっと見たところ、あまり詳しい書評が見当たらなかったので、(今後の自分用にもと)まとめてみた。



googleブックサーチではリアルの本には、まだ一対一では勝てないと思うが、優れた書の「かなりのエッセンス」についてはできるだけ早いうちにwebに上げて欲しいものだ。


少々詳しく内容をupしても、良書であればあるほど「売行き」には影響がないと思うのだが。
(むしろ宣伝になると思う)


絶版になるサイクルも早い昨今、何年か経って埋もれてしまう良書もずい分あるのだろう。


そんな「知のしるし」として、早々にwebに上げてしまって欲しいものだ。


「絶版」にならない点、もwebの最高のアドバンテージの一つだから。