藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

それにしても。

関西へ向かう車中。
新幹線にはついに電源が配備された。が、電子機器のバッテリーはここ最近、めっきり長持ちするようになり、ほぼ必要がない。


それにしても、日本の交通機関はなぜあれほどの余計なアナウンスをするのだろう。

乗った途端には
・駆け込みするな
・乗り間違いがないかチェックせよ
・これは全席指定列車である
・では、これから「停まる駅と各到着時刻」を知らせるなり。「まず品川午後六時七分…」
この列車に品川の到着時刻が知りたい人は一人でもいるのだろうか。


・さてこの列車は全席禁煙である。不謹慎にも通路で喫うことなどないように。もし、もしタバコが喫いたい場合は「7号車、10号車へ行くとよい。」
・ちなみに喉が乾いたりしたら、自販機は「6、11号車にあるぞ」と
・携帯電話はマナーモードなどに切り替えるように
・ところで、まさかとは思うが危険物など持ち込んでいないだろうね。持ち込みは禁止なのだが、身の回りを見回し、「自分の物でも、他の乗客の物でもない荷物」などを発見したなら、すぐさま車掌に知らせるように!頼んだぞ。


・それはそうと、実は車内販売、が車内を巡回もしている。冷たい飲み物、ビール、ウイスキー、日本酒、おつまみ、弁当、お土産、各地の名産品などを満載しているから、ぜひ利用してもらいたい。
・とは言ったものの、今日などは帰省客がわんさかいて、とても販売ワゴンが車内を行き来できぬ。なので悪いが我慢してくれ。む、するとさっきのアナウンスはいらなかったな。まあいい。
・そうこう言ううち、今熱海駅を「時間通りに通過」したことを告げておく。
・さて、モバイルの時代とはいえ、公衆電話はグリーン車のある9号車と8号車の間にある。が、テレホンカードしか使えぬゆえ、注意するように。もっともテレカの販売機だって置いてあるが。
・本日の乗務員を紹介しておこう。何を隠そう、車掌は私Y田だ、よろしく頼む。運転手は実は先ほど新横浜で交替している。T原君という。


・お、そうこうするうち名古屋が近付いてきたぞ。ああそうそう、この国際化の時代に失礼した。これまでの私の話をざっと英語でアナウンスしておく。とはいえ、最近は中国からのお客も多いしな。中国語も増やすか。しかしそうすると、大阪を軽く通過してしまうぞ。まあそんなわけで、当面は英語だけでガマンしてもらいたい。
・あ、間もなく名古屋駅だが、まずホームは左側だ。間違えないように。それから乗り換えするだろう人に、全部の接続先を案内しておく。「まずこだまに乗り換えるなら、簡単だそのまま隣のホームへ行けばいい。次に岐阜方面の乗り換えだが……」


・さて、もうホームが見えてきたが、あわててはイカん。列車が完全に停止するまでは動かないように。あ、言い忘れてたが、お年寄りや体の不自由な人は優先……なに?もう発車した?車掌はオレなのに。

どんどん「足すだけ」


だらだら書いてしまった。
といっても本エントリは「毎日空き時間を集め、携帯電話だけでブログを書いたらどんな使い勝手か」という実験をしてるので申し訳ない。


公共交通機関のアナウンスの話しだが、何だか「官僚の事なかれ主義」とか「劇場型化」する世情を感じる。


・「不審物」があってケガ人でもでたらどうするのだ。とか
・ホームがどちら側にあるか分からず迷惑した、と苦情があったではないか!とか
・もっと外国人に気を遣わないと、観光客収入が伸びないじゃないか!

などといろんなエラいさんが言うのだろう。


いつの間にか、ユーザはどうあれ「あらゆる説明に困らない」ものになっていったのだろう。


原点回帰、はあらゆる公営企業に検討すべき。


気がついた当人、が言い出す姿勢があるかどうか。その一歩は世の中を変える可能性がある。