藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

ヘッドラインから感じるもの


五月初頭のニュースより。
何か株価が上がったりしているが、国債の利率は不気味に上がり続け、どこをみても景気回復の兆しは見えない。


自動車業界。

米GMの1―3月期、最終赤字6000億円
 【ニューヨーク=小高航】米ゼネラル・モーターズ(GM)が7日発表した2009年1―3月期決算は、最終損益が59億7500万ドル(6000億円弱)の赤字だった。最終赤字は7四半期連続で、赤字額は前年同期(33億ドル)の約2倍。ただ人員削減などリストラ効果で08年10―12月期(95億ドル)と比べると赤字幅は縮小した。

 同社は6月1日の期限へ向けブランド売却など再建作業を進めている。足元の業績低迷は資産の売却価値を低めるなど、再建の足かせとなる。

 1―3月期の売上高は224億ドルと前年同期に比べ47%減少。世界的な市場低迷を背景に、世界販売台数が161万6000台と3割減、生産台数が133万台と4割減ったのが響いた。 (00:53)


EUの資金供給。
ジャブジャブ。

欧州中銀も「量的緩和」 日米と足並み、0.25%利下げ
 【フランクフルト=赤川省吾】欧州中央銀行(ECB)は7日の定例理事会で追加的な金融緩和策を決めた。ユーロ圏16カ国に適用する政策金利を0.25%下げて13日から年1.0%とするほか、金融機関への資金の貸付期間を1年に延長。民間金融機関が発行する債券も600億ユーロ(約7兆8000億円)規模で購入する。いずれも銀行の資金調達を支えるのが狙い。主要国の中銀が利下げ以外の政策手段で通貨供給量を拡大する「量的緩和」で足並みをそろえる。

 最重要の市場調節金利は1999年の通貨統合後の過去最低を更新する。記者会見したトリシェ総裁は「長期のインフレ率も安定している」と利下げの理由を説明した。 (07日 22:50)

そして。
国を挙げての「粉飾決算」との評判が高い、会計基準の変更。

FRB議長、資産査定結果に「満足」
 【ワシントン=米山雄介】米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は7日、大手金融機関の健全性を審査する資産査定(ストレステスト)の結果について「銀行への市場の信認が高まる」と述べ、金融安定化につながるという認識を示した。さらに大手19社の査定結果に「満足している」と言明。金融危機の元凶である米銀の資本不足懸念の払しょくに自信を示した。

 シカゴで開いた金融会議に衛星中継で参加。銀行監督について講演した後、質問に答えた。

 議長は7日夕に結果を公表する大手19社を対象にした資産査定について「包括的で厳格、先見性も高い」と強調。「極めて詳細に実施した」とも述べ、査定の方法や前提とした経済見通しが甘いのではないかとの市場の疑念を否定した。 (00:30)


さらに。

米大統領、赤字半減を改めて強調 4年後メド、予算教書を発表
 【ワシントン=大隅隆】オバマ米大統領は7日、10月から始まる2010会計年度の予算教書の詳細を発表した。国防費を軸に170億ドル(約1兆6800億円)の歳出を削減するものの、歳出総額は3兆4000億―3兆5000億ドル程度、財政赤字は1兆ドルを超す見通しだ。

 大統領は発表に合わせて演説し、「4年の大統領の任期終了までに財政赤字を半減する」とあらためて強調。不要な歳出の削減に議会の理解を求めた。

 7日に発表したのは予算教書のうち省庁別の詳細と170億ドルの歳出削減の内訳。予算の全体像や中長期の経済財政見通しは週明けに公表する見通し。これを受け省庁予算を巡り政府と議会の折衝が本格化する。 (02:08)

四年後、という近未来に赤字を半減できるのか。

こんなニュースたちから感じるのは、国家レベルの、「国の与信」を賭けての救済策、というか「空手形」がそろそろ終わりに近づいていないか、という不気味な予感である。

終わりに近づく、というのも正確ではないかもしれない。

今回の動きは「一回だけ有効な施策」だったのではないか。

バラ撒き給付金と同じ。


だが「構造そのもの」という観点では何ら経済全体は伸びていないのは、失業者数を見ても明らか。

次の失速を考えると、その反動に戦慄するのは自分だけだろうか。