藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

エヴォリューション オブ ストレージ


もう昔話になるが、自分がシステム業界に足を踏み入れたころ、時に1988年(昭和63年)。
たかだか、しかし三十年前のことになる。
当時はそれからさらに二十年さかのぼれば昭和四十三年と、ほとんど高度成長期の走りであっただけに、まだコンピューターも本の開発のとば口だったのだ、と今は思える。
記憶媒体もハードディスクは非常に高価で、しかも入出力は遅く、もちろんCPUはまだまだで、そんな「限られたリソース」を上手く使い、まあ「リソース上手のエンジニア」が評価された時代だった。


今にして思えば、OSしかり、アプリケーションしかりで、リソースはもう十分安いのだから、節約よりも、より多機能なソフトを作る、というのが最近の主流のようだ。
「多機能、少品種生産」の潮流はここにも十分及んで来ている。

愛読している秋元@サイボウズラボ・プログラマー・ブログ より。


記憶メディアの進化をi-Podなどに模して表現した系統図が紹介されている。


元リンクはこちら。
http://www.flickr.com/photos/7979419@N02/4131812966/sizes/l/


それにしても、プログラマーになりたてで、メモリー領域は3Kだとか、ディスクは1メガだとか。
またたくまに、メモリーがメガになり、ディスクはギガになり。


今はホームユーザーのディスクの単位がテラバイト、になりつつある。
そう言えばわが部屋のハードディスクレコーダーも1000ギガ。
つまり1テラバイトになっている。


いくつものコンテンツをルーズに詰め込めるのだが、しかしそのコンテンツ自身はあまり進化していないことにも注目。


どうもハードウェアの著しい進歩は、そのまま直接コンテンツの進化に直結しないようだ。
デジタルの速度は「ムーアの法則」で語れるが、コンテンツの法則は、むしろ近代、中世に向けた「先祖がえり」ともいうべき精神性が改めて問われているような気がする。

ハードウェアの先進性と、ソフトウェアの精神性。


そんなことが今一番の興味なのである。