藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

電子名刺。


社会人になって最初に手渡されるもの。
で、また最初にその渡し方とか掛声?とかを習う。

「○○商事のフジノでございます。
よろしくお願いします!」
(相手の顔を見る)←と必ず教わる。


ここで「相手の顔を見る」というマニュアル、これに忠実に従うビジネスマンがとても多い。
最近の若い人。
特に大企業の人ほど爛々と食い入るような瞳でこちらの顔を覗きこむので、もうそうなるとその目を見返すのもなんだか、告白でもされそうで恐ろしい。


中でも、特に国産メーカの人はどうも多人数で訪れることが多い。
なので、こちら二人、相手が六人とかで名刺交換すると、会議室が人同士で入り乱れる。
一回交換した人ともう一度交換したりして、席に戻ってから「あ、二枚ある?」とか。
そして、一辺に交換するものだから、着席した時には誰が誰やら分らない。(困)
で、話が進むうち、「あ、この人が老け顔だけど部下か」とか「ヒゲの濃いひとが営業さん」とか思いながら、ポーカーよろしく名刺の順番をサッと入れ替えたりする。
相手の人に「アッ、そっちが自分です」とか言われると汗をかく。
しかも。


その人たち一個小隊が帰ったあと、「あ、先ほどのハナダですが!どうも有難うござしました」とか言われても、全然イメージできぬ。ヒゲだっけ?とか想像しながら。
これはなかなか困ったことなんである。
この名刺というもの、そろそろ電子化できないものだろうか。

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それにしても、この名刺というの、海外のビジネスマンも持っている(海外で出すと、大体小ちゃなネームカードくれます)ようだが、しかし、外人さん同士がよろしく!とかいいながら、お互いの名刺を名刺入れの上に置いて手盆のようにして、「ささ、どうぞどうぞ」というような仕草をしているのは寡聞にして知らない。(してたらちょっと面白いかも)
知り合いの中国人は、テーブルの遠い端にいる人に渡す名刺を、テーブルの上を滑らせてトランプカードのらようにスイー、と渡していたが、外人の名刺交換はどんなだろうか。
ま、それはともかく。

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電子名刺。


電子ブックよろしく、こちらは名刺大の送受信機を持っている。
相手も同じ。
さっと名刺ブックを相手に向けて赤外線通信!
無論一気に複数の相手との通信もお手の物である。
(ただし一気に十人とかと名刺交換しても、誰が誰だか全くわからないので注意が必要)
相手が大勢なら、一覧にして表示したりできるし。


そして、なによりその人と会った日時や、顔の特徴(というか写真か)、商談の内容なんかもそのまま記憶できる。
声をそのまま録音してもよい。
自分の名刺に入れる情報は何も従来の小さな紙一枚、に限定することはない。
趣味とか、今後の予定とか、家族とか、恋人募集中とか、投資家募集中とか、今気になることとか、何でも入れておける。


もちろんハイパーリンクできるので、自分のブログとかにリンクしていてもok。
折角いちいち紙を交換するのだから、こここそ、デジタルの優位点を最大限生かしたいところである。


と、ここまで書いて。
赤外線通信なら、携帯電話とか、特にi-Phoneアプリなら大得意ではないか。
i-Phoneで名刺のアプリを作り、そのインターフェースを共有すれば、pcにも落とせるし、そのままi-Phoneが名刺入れにもなるわけだ。


いちいちあの人の名刺がないな、なんてこともなく。
そのデータから、電話もメールも思いのまま。
お互い、名刺交換の仕草の後、携帯を眺めながら「ほう、以前はabc社にお勤めで、ご自宅は浦和ですか、ご近所ですな」なんて会話が弾む。
で「近所のいい店見つけたんですよ、ちょっと紹介しましょう」となって'ピッ'と情報交換とか。
仕事の話にはなってないけど。


でまあ、そうなるとi-Phoneユーザーでない、ということが最大のネックになるのだが、そこが問題。
お財布携帯といい、ぜひappleには備えてもらいたいものだ。