*[次の世代に]追いかけるとき。
エチオピアと聞くとまるで基礎知識がなかったが、第二次大戦ではイタリアに占領されるも独立を回復し、人口は一億人を超え、紀元100年からの歴史のある国だという。
がそれはともかく。
エチオピアは2019年中に数十億ドル(数千億円)規模の通信民営化を完了させ、続いて電力、海運、製糖会社の株式売却も進める計画だ。アビー首相が明らかにした。
どこか中国の躍進の様子の、さらに凝縮した感じがしないだろうか。
中国も共産党支配のもとで、馬車馬のように先進国を追いかけるが、それを「中国の十分の一くらいのサイズ」で、圧倒的なリーダーがやればどうなるのだろうか。
しかも首相は「汚職をしない」と要点を押さえている。
一気呵成にトップチームに躍り出る日は近いのではないだろうか。
リーダーシップ恐るべし。
これからのエチオピアに注目である。
エチオピア首相、民営化推進に意欲
2019年2月25日 3:47
エチオピアは2019年中に数十億ドル(数千億円)規模の通信民営化を完了させ、続いて電力、海運、製糖会社の株式売却も進める計画だ。アビー首相が明らかにした。
エチオピアのアビー首相は、同国の経済モデルを変えようとしている=ロイター
「私の経済モデルは資本主義だ」と、アビー氏は改装を終えた首都アディスアベバの首相官邸でフィナンシャル・タイムズ紙に語った。「仮に今、1000億ドルをもらったとしても、私には使うことができない。(民間部門には)資金だけでなく人材と経験がある。だから民間部門が必要なのだ」
アビー氏は、エチオピア経済の主要部門を支配して利益をインフラや医療、教育に再投資するという従来の方式と決別しようとしている。
公式統計によると、このモデルは17年までの10年以上にわたり年率10%の成長をもたらしたが、生産能力の制約と外貨不足に陥った。現金不足を緩和するため、アビー氏は外国に投融資を求めた。中東諸国が中心で、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビからは30億ドルの資金協力を取り付けた。
アビー氏は、1991年から与党の座にある4党連合、エチオピア人民革命民主戦線の政権内からの抵抗に直面することになるだろう。
売却益が見込みを下回る可能性
政府はエチオテレコムの株式49%を売却する計画だ。同社は6000万人以上の契約者を抱え、単一の国の顧客数ではアフリカ最大の通信会社だが、銀行関係者によると、債務構造が不透明で顧客1人当たりの収益率が低いことから売却益は政府の見込みを下回る可能性がある。
アビー首相は、汚職が絡んでいるとみられないよう慎重に民営化を進めていくと話した。「通信を民営化して教訓を学び、慎重に評価し、続けていく」
By Lionel Barber & David Pilling
(2019年2月25日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/)