藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

トイレバイクと日本の文化。


日本を代表する便器メーカ、TOTOが「トイレバイク」を走らせるという。
節水型トイレをシートに、燃料は排泄物からつくるバイオガスを使うそうである。



男女関係なく、しかも酒場で妙に盛り上がる話題に「下ネタ」がある。
しかも、それも性的なものを除いた下ネタ。
排泄関係にかかわる"それ"である。

自分は銀座の某高級店で、彫りの深いギリシア人のような美貌のママが、「排便時における太ももの角度」について熱弁するのを聞いて、肝をつぶしたことがある。

何でも、「膝頭を合わせて」いる状態と、「うんと開いている状態」での排便には、著しい苦楽のコツがあり、またその他にも食べ物やら薬やらサプリやら、人間の「生理」には実に奥深い論理と経験があるのだと聞き、痛く関心した覚えがある。

また、「その関連」の話題については、人であれば、実は「無関心」な人はあり得ず、"ある羞恥心の壁"を越えてしまえば、実に個々人共通の話題になるのである。
便秘派vsユルい派、とか和式vs洋式、とか、ウォッシュレット絶賛派vs無用論者、とか、排泄物リサイクル論者とか、実に話題の種類は豊富である。


先日、陶器メーカーの担当者と話す機会があったが、彼らの「便器」への思いは並みではない。
もう一日中、トイレと便座の形、清浄の方法や排泄物の処理、といった「排泄」ということしか考えていないという。


「日本のトイレは間違いなく世界一」とは、先日米国から来た友人の弁だが、「排泄の処し方」にこそこだわりがある、ということならば、そういうところにこそ日本人の美学が現れているのだろうと思う。
「世界一綺麗なトイレの国、ニッポン」というのは、じつは非常に重要で、意義深いことなのかもしれない。

座席は便器、トイレバイク登場 TOTOが節水型をPR
座席に便器を使った「トイレバイク」が6日、北九州から東京に向けて出発した。TOTO(北九州市)が超節水型トイレ「ネオレスト」を宣伝するために企画、製作した。燃料には家畜の排泄(はいせつ)物からつくるバイオガスを使い、各地で「エコ」を訴えて回る。

 便器にまたがった運転姿がまるで「使用中」に見えるユニークなつくり。実際には使うことができず、水も流れない。広島、京都、静岡など十数カ所で節水のイベントを開きながら、北九州―東京の約1400キロを1カ月かけて走る。

 ネオレストは、1回に流す水量が約4.8リットルで世界最少級。同社は、節水だけでなく上下水道の使用電力が減るので節電効果もあるとしている。