藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

リスクとは何か

オリンパスほどの規模の企業でも、「ある体質」が蔓延(はびこ)ってしまう。
財テクの躓きからの出来事である。
考えて見れば、そもそも経営と言うものは「一定のリスクと常に隣り合わせ」であることに気づく。

先日、銀行の集まりに招かれ、メジャーリーグの事情についての講演を聞く機会があったが、

驚いたことに、アメリカで広くリタイア後の人たちの意見を聞いてみたら「若い時にもっとリスクを取ればよかった」という声が一番多かったという。

それを聞いてからずっと頭に残っていたのだが「リスクとは何か」ということ。

そう。リスクとは「危険なこと」という意味だけではない。

『あえて、それをするのだ。』というのが本来の意味である。

重要なのは「リスクを冒さずにいる」ということが「ポイントにはならないということを知らしめること」だろう。
行政や大企業と接していて虫唾が走るのは、その「能天気さ」にあることが多い。
安定した人たちにこそ、「あえてリスクを取ってもらう制度」というものが意味を持つのである。
組織論的にも研究していきたいと思う。

12年前、監査法人が飛ばし指摘 オリンパス
オリンパス粉飾決算事件で、損失を海外のファンドに移し替える「飛ばし」が始まっていた1999年に、会計監査人だったあずさ監査法人が飛ばしの一部に気づいて指摘し、同社がその日のうちに是正していたことがわかった。しかし、幹部らは指摘された当初、「社長が海外出張中で連絡がとれない」と是正を免れようとしたという。

 オリンパスが設けた第三者委員会の調べでは、オリンパスは2001年3月期からの時価会計制度の導入を控え、財テク失敗による損失の表面化を避けるために、98年から飛ばしを始めた。当時、損失は約950億円に膨らんでいた。

 99年9月の中間決算の基準日だった同月30日の朝、あずさ監査法人は「飛ばしが行われている」との情報を得て、山田秀雄・前常勤監査役(当時は総務・財務部長)や森久志・前副社長(当時は同部長付)から聴取。山田氏らは当初、岸本正寿社長(当時)が出張中だったことを理由に、ファンドに飛ばす取引の解消を免れようとした。