*[読書]男たちの挽歌
最近あまりの「積ん読本」の多さに呆れて、トイレと風呂場にどんどん本を持ち込むことにしている。
おかげで月に数冊は減っているから隙間時間の活用は重要だ。
それはともかく。
著者はオリンパス事件の裁判中で、最近有罪の判決が出たとのことでお気の毒。
だが「業界トップの野村証券」というところで「一身を費やして働いた男の軌跡」としては恐ろしい凄みがある。
さらに下世話に言わせて貰えば「よくもこれほどお金のことばかりに何十年も費やしたな」とまったく嘆息してしまった。
ワラント債やらCBやら新株発行やらストックオプションやら損失補填やら飛ばしやら何やら…
これほどの事を血眼になって、仕事人人生をかけて繰り広げてきた"男たちの挽歌"と言うしかない。
この本を読んで証券マンになる若者がいなくなってしまうのではないだろうか。
自分ならこういった世界で過ごす気には到底なれない。
文中にはほとんど女性が登場しないが、男の本質ってこんなものかなぁとマジマジ考えるのには良いテキストだと思った。