藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

会計も今がスタート。

昨年はアパートローンとか個人の小口資金を集めた業者の破綻が相次いだ。
こうした分野は早晩、人工知能の格好の的となるのではないかと思うが、「例外規定」を新たに作って不正を働くのは人間が一枚上手なのかもしれない。

それにしても、よほど企業会計に精通しないと「ごまかしきれない」時代になるだろう。

さらに、その企業の
「どこが強みか弱みか」
「広げるとすればどの事業か」
「縮小するならどうか」
「人材の問題は何か」
「提携先候補はどこ?」
「売却するならどこ?」
そんなアドバイスもAIがかなりの精度でできるようになるだろう。
コンサルタントもうかうかしてはいられないと思う。

多くの変数に「重み」をつけて、さらに「互いの関係に関数を当てはめる」のは、コンピーターの得意分野だ。
そのうち「思いがけない組み合わせ」についてもシミュレーションできるようになるのではないだろうか。

人が勝るのは「一見合理性のない行為」について理屈抜きで「情熱」を発するところだけかもしれない。
でもさらに「採算度外視」とか「製造哲学」というような部分までロジックで解析されるようになれば面白い。
人は、さらにその先に行けるのではないだろうか、と思うと楽しみだ。

決算認めないなら説明を 金融庁監査法人に要請
守秘義務違反」に当たらず

金融庁は22日、監査法人が発信する情報の充実策を盛った報告書をまとめた。監査法人が会計監査した企業の決算書類にお墨付きを与えない理由を詳しく説明することは守秘義務違反に当たらないと明示。監査法人が積極的に説明することを事実上求めた。発端となった東芝問題をはじめ、企業の不正会計が後を絶たない。投資家が企業財務の問題を把握しやすくなるよう「もの言う監査法人」の育成をめざす。
監査法人は企業の財務諸表が正しいかを確認し、その結果を監査報告書に「意見」として載せる。大半の意見は公認会計士が正しいとお墨付きを与える「無限定適正」だ。問題がある場合は一部の不備を除いて正しい「限定付き適正」や、正しいとお墨付きを与えない「不適正」「意見不表明」とすることもある。
「不適正」や「意見不表明」は監査法人が決算内容を正しいと保証しないことを意味する。投資家は何が問題なのかを知りたいところだが、公認会計士法は「正当な理由がなく秘密を他に漏らしてはいけない」と規定。守秘義務に触れかねないとの懸念から、監査法人が判断の詳しい理由を説明するのをためらう要因と指摘されてきた。
公認会計士法を所管する金融庁は「本来、投資家が知るべき情報まで『秘密』と拡大解釈されてきた面がある」(幹部)とみて、報告書では未公表の情報がすべて「秘密」にあたるわけではないと指摘。そのうえで「無限定適正」でない場合、判断に至った根拠の説明は「正当な理由に該当する」とはっきり示した。
金融庁には投資家の判断材料となる監査意見の詳しい理由を説明するよう促すねらいがある。たとえば東芝のように意見不表明の場合、何がネックで、どの点で会社と監査法人の意見が折り合っていないかがわかれば、投資家が問題の軽重を判断できるようになる。
金融庁によると、11〜17年度の7年間に無限定適正以外の意見がついたのは47社(うち上場企業は20社)。監査法人が判断の根拠を詳しく説明することで、監査の透明性を高める。
お墨付きである「無限定適正意見」を出した場合についても情報発信を充実させる。21年3月期決算から、監査報告書に監査上の主要な検討事項(KAM)を記載するよう求める。その企業が置かれている経営環境などを踏まえ、どのような点に特に留意して監査したか定性的な情報提供を求める。
金融庁は昨年、監査法人との対立や情報発信の不足が混乱に拍車をかけた東芝の事例を教訓に、有識者による「会計監査についての情報提供の充実に関する懇談会」を設置、議論を進めてきた。今回の充実策とKAM記載義務付けの両輪で監査報告書の充実をめざす。