日本がミャンマーに円借款を再開するという。
実に25年ぶり。
民主化に向かっているゆえの応援歌。
それにしても、「過去の円借款の債務免除」とか「1988億円の返済を受けての新たな円借款」だという。
自分はミャンマーにここ十年で十回ほど訪問したが、非常にいい。
アジアの親日国としても随一ではないかと思う。
ゆえに、今の日本からの支援が「円借款」なのか?と問いたい。
ミャンマーは緑の国、農村の国である。
一番には「日本発の農業支援」のはずである。
むやみなODAは、要らぬ橋を作ったり、現地のゼネコンや海外企業に吸収される円を送るばかり。
ほんとうに必要な支援を、国民の血税で行う、ということをもう少しリアルに考えて欲しいのである。
もう「国家の補助金を民間機企業が吸う」という図式がなくなりつつある。
ODAも、これからが本当の「相手国にありき」ということになるのではないだろうか。
援助、というものも熟成するまでには時間のかかるものである。
ミャンマーに円借款、25年ぶり再開 首脳会談で表明
2012/4/21 19:07 (2012/4/21 20:30更新)ニュースソース日本経済新聞 電子版
野田佳彦首相は21日夕、都内の迎賓館でミャンマーのテイン・セイン大統領と会談した。首相はミャンマーの政情不安定化から1987年以降凍結していた円借款を25年ぶりに再開する方針を表明。同国向けの債権約5000億円のうち3000億円の返済も免除した。ミャンマー連邦議会補欠選挙などを通じて進む民主化を後押しし、両国関係の強化を目指す。
首相は首脳会談で「改革の行方を世界が注目している。日本も改革を後押ししていく」と表明した。大統領は「今日の対談は日本とミャンマーの関係に新しいぺージを開く大きな基礎となる」と語った。
両首脳は会談後、円借款の再開やエネルギー・資源開発での協力、インフラ整備の支援などを盛り込んだ共同声明を発表した。ヤンゴン郊外の経済特区ティラワの開発計画の取りまとめに向けた覚書にも署名した。
日本や欧米諸国は、ミャンマーの軍事政権時代に政府開発援助(ODA)などの経済支援を中止した。日本は今月1日投票の国会補欠選挙が公正に行われたと判断し、円借款の再開とインフラ建設など本格的な経済支援に乗り出す。返済が滞っていた円借款で、日本は先進国で最初に延滞債務問題の解決に動く。
2003年4月以降に返済期限が来た債務(元利合計で1274億円)は02年12月の時点で免除を伝えた経緯があり、この手続きを再開する。過去20年間の遅延損害金(1761億円)は、ミャンマーの政治改革の努力を1年間にわたり監視したうえで免除する。
03年3月末より前に返済期限が来ていた分(1989億円)は、ミャンマーが民間金融機関から借り換えて返済。それを受けて日本は新たに円借款を供与する。
大統領の主要8カ国(G8)訪問は日本が初めてで、ミャンマー元首の訪日は28年ぶり。