藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

公共事業の近未来。

狭い日本、国内の移動は世界一便利!という評判だが、さらに「北海道、北陸、九州西部ルート」にも"3兆円"かけて通すのだという。
消費税+1%で二兆円の税収。
さらに毎年社会保障費は一兆円ずつ増えてゆく。
ここ三年は、新幹線敷設費で増税でのインカムは消えてしまうようだ。
国交省がゴーサインを出す」というが、(当然首相は知っているのでしょうけど)本当に必要なのだろうか。


と思っていたら、開業は九州で10年後、北海道は24年後だという。
2036年
平成48年。
遠大な、あまりに遠大な計画である。
70歳を過ぎた自分が北海道エクスプレス、に乗る可能性は極めて低いと思うけど。(遠い目)


それにしても、先日新宿西部、西口から都庁前あたりを真昼間に歩いていて思ったが、人通りが異様に少ない。
地下道だからか、と思い地上に出てみたが中央公園にも人はいないし、新宿駅ホン手前に来るまではどこか地方都市の、そのまた周辺のベッドタウンのようである。

今から三十年前の新宿西口は人の波でごった返していた感があるが、すでに都心部でもオフィス需要が偏在していることを感じさせる。
(オフィス賃料やマンション賃料を見てもそうした傾向は著しい)

ますます二極化が進みそうな日本に、乾坤一擲!とばかりに新幹線を通して、果たして需要があるだろうか。
観光需要やビジネスユースを狙うよりも、まず「地方のソフトウェア充実」がなければ、夢の超特急は巨大なあだ花になってしまう恐れをはらんでいる。

空港や新幹線ありき、ではないリアリティのある地方行政プランが、今一番必要なのである。

新幹線3区間、28日に認可 北海道・北陸・九州
 整備新幹線の未着工3区間(北海道、北陸、九州・長崎ルート)について、国土交通省は28日に着工を認可する方針を固めた。消費増税法案が衆院通過し、国民に負担を求める一方、必要かどうか議論が分かれる総事業費3兆円の大型公共事業にゴーサインを出す。
 北海道新幹線の新函館―札幌(約211キロ)、北陸新幹線の金沢―敦賀(約113キロ)、九州新幹線・長崎ルートの諫早―長崎(約21キロ)の3区間。認可後すぐに着工の予定で、開業は九州が10年後、北陸は14年後、北海道が24年後になる見通しだ。
 国交省所管の独立行政法人が今月半ばに工事計画の認可を申請。沿線自治体の同意を得るめどが立ったことから、羽田雄一郎国交相が28日に認可を決め、発表する。新たな区間の認可は2008年3月の九州・長崎ルートの武雄温泉―諫早間以来、4年ぶり。民主党政権のもとでは初めてだ。
 国交省は、消費増税法案の衆院採決の直前に認可すれば、国民の批判を浴びて混乱を招きかねないと心配し、採決後のタイミングを見計らってきた。
 3区間の事業費は計3兆400億円。JRが線路の使用料として支払う分もあるが、全体の7割程度が国と沿線自治体の負担。着工から20年以上にわたり、平均で毎年1千億円程度が税金から出される。
 新幹線以外でも、建設が凍結されていた新名神高速道路東京外郭環状道路、八ツ場ダムといった大型公共事業が、相次いで復活している。