藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

新しいかたち。

法律相談などを毎日見ていると「結婚とか約束」とかいうのもいざトラブルになると「大変なことになる」とばかり思いがちである。
発言小町より。「結婚式はするけど、入籍はしたくない」。というお題について。
これほどネガティヴなメッセージが多いのには驚いた。
日本人はよほど結婚・入籍には固定観念が強いようである。
フランスは離婚する手続きが大変なことから、なんと婚外子が五割を超えるというから、行政の制度と言うのも実に一般生活に影響が大きいものだと驚く。


それはともかく。
自分たちの適齢期のころは、まだ同棲生活を経ての結婚もそれほど多くはなかったが、それにしても「子供が出来て、育ててみてからの入籍」という人はほとんどいなかった。今でもそうだろうと思う。
でもモノは考えようである。
子育てなどしたことがないし、また仕事もお互いにどのように取り組んでいくか分からない。
「いろいろ試してみよう」というのは実に合理的な考えだと思う。
またそんな考えの人たちが大勢いても、法的におカネの問題などがそれほど増えていないのは、男女ともの「働くことと子育て」への意識の差だろうか。

先進国の離婚の多さを見ると、確かに生活の多様化に「様式」が追いついていないということに気付く。
「第2子が出来てから入籍」というのはつくづく名案に思えるのは自分だけだろうか。
結果オーライ、出生率が2.0を回復したとあっては真面目にこうした形を考えても良いのではないか、と思うのである。

ぜひ義務教育課程から、そうしたことを考える機会を持ってもらいたいと思う。
人生の選択肢はいくつもある。

これから増えるかも……結婚式は盛大に、入籍は子どもができてから!
 「結婚式はするけど、入籍はしたくない」。結婚式を直前に控え、彼女がこう言い出し、トピ主さんは困惑します。これに対し、「彼女の発言は離婚前提。すぐに別れなさい」「だいたい呼んだ人に失礼」と厳しい書き込みが目立ちました。<「入籍せずに結婚式だけ行う」>
多様化する結婚のカタチ まあ、彼女はちょっとマリッジブルーなのかもしれませんね。このトピでは、彼女は説得されて入籍することになったそうですが、しかし、みなさんここまで「入籍」にこだわるとは。結婚式して入籍しなくても、黙っていたら誰にもわかりませんよ。現にそういう方たちは結構います。
 今、結婚に関して、順序はバラバラです。「結婚式→入籍→同居」ではなく、「同居→結婚式→入籍」というのも多いですよね?
 これが、フランスとなるとまたまた異なります。同棲カップルも、同性同士のカップルも、事実婚として登録すれば正式な結婚と同じ社会保障を受けられる「民事連帯契約(パクス)」が法制化され、「同居→出産→子育て→結婚あるいはパクスの届け」という感じになります。
 しかも、「最近、パリの人たちは第2子ができてから、結婚(かパクス)を考えるのがトレンドみたいです」ということです。
パートナーの見極めには長〜い婚活期間が必要 離婚が難しいので法的結婚がすっかりすたれてしまったフランス。結婚ではないカップルの間に生まれる子ども(婚外子)は5割以上。その理由をあるパリジェンヌがこう言っています。「恋愛の相手には事欠かないけれど、一緒に子育てして人生を分かち合っていく男性と出会うのは難しい」
 なんと! 確かにそうですよね。
 ということで、彼らは「お試し期間」を設け、子育てを一緒にできるかどうかまでチェックして、長い時間をかけて人生の伴侶を選んでいくのです。長期にわたる「婚活」なんですね。
 そして、せっかくできたカップルもどんどん別れ、また新しいカップルになって子どもができる。連れ子がいる複合ファミリーも数多くなっています。でも、それで合計特殊出生率が回復して、2.0を回復したわけですから、結婚の形を進化させて大正解だったということです。
 日本も若い人たちが結婚できなくなったのは、結婚へのハードルが高すぎるせいだと思います。日本も結婚のワクを緩めたらどうかと思うのですが、東大の佐藤博樹先生がおもしろい案を出してくれました。
 「共働きで二人だけなら入籍しなくてもいい。結婚式をして、お互いにハンコをついた婚姻届を手元にもっておいて、子どもができたら出すぐらいでちょうどいいんじゃないかな」
ひょっとしたら、そういう時代もすぐそこかもね。