藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

今のタブー。

時代が変われば生活が変わる。
生活が変われば習慣も変わる。
習慣が変われば風俗が変わる。
その風俗はいつしか文化を作り出すのだろう。
大阪市の教諭、勤務時間中の喫煙で停職。

今も遺る江戸時代の絵巻などを見れば銀煙管(きせる)などを掌に持ち、花魁はともかく、町中の中年女性が煙を燻らせている姿は鯔背(いなせ)で、ずい分洒落た感じがするものである。
江戸時代までいかぬとも、戦後の高度成長期などは物資も増え、景気が上り調子で気分も昂揚していたのだろう、たばこを吸わぬ人の方が珍しいくらいだった。
自分の両親も喫煙していたし、また高校生の憧れのアイテムでもあった。
学校の教室や職員室には教師用の灰皿が置いてあったし、長閑なものだった。

それがもう分煙のオフィスすら珍しく、喫煙難民となった人々は路上にもゆけず、コンビニや無人のコインパーキングに退避している姿はどこか異様な光景に映る。
欧米を見ても日本ほど禁煙徹底しているのは珍しいのではないだろうか。
丸の内などオフィス街で歩きタバコをしている人など皆無である。
(池袋には沢山いた)

仕事机の上で当然のようにタバコを吸っていたころからほんの四十年。
勤務中とはいえ、休憩時間に喫煙した公務員が「停職」とは厳しい時代になったと思う。
そのうちアルコールとか、コーヒーなんかにも累が及びそうな気がする。
恐ろしや。



勤務時間中に喫煙、教諭ら6人停職処分…大阪市

 大阪市は9日、勤務時間中に喫煙したとして、東住吉区の市立小学校の男性教諭(28)ら6人をそれぞれ停職1か月の懲戒処分にしたと発表した。

 発表では、男性教諭は昨年9〜10月に約10回、授業と授業の合間の休み時間に空き教室でたばこを吸った。目撃した児童が別の教諭に報告して発覚。「誰にも見られないと思った」と弁明したという。市教委によると、授業の合間の休み時間は勤務時間にあたるため、喫煙を認めていない。
 他の処分者は、特別支援学校の男性教諭(59)、北区の小学校の管理作業員(60)、西成区の小学校事務職員(58)、住之江区の中学校事務職員(26)、市契約管財局の男性技術職員(51)。
(2013年1月10日09時58分 読売新聞)