藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

モラルハザード。

世界中の情報を整理し尽くす。という御旗を揚げるGoogleだが、一方で著作権問題やプライバシーなどの摩擦も多い。
そんな中、さらっと書いてあるが

「広告利用のため」に
「サファリ(ブラウザ)の履歴追跡の拒否設定を回避」し、
「情報収集ソフトを送りこんで、利用者の許諾なし」に、
閲覧履歴の情報を追跡できるようにしていた。

という。

争いの相手はニューヨーク州などで、17億円の支払いで和解、とのこと。
さらには、同様の問題で昨年8月には米連邦取引委員会に22億円あまりを支払って和解していた、とある。

あまりネット上で「なんたることだ!」という発言は見ないが、「世界no.1検索プラットフォーム」が、その閲覧履歴を無断で追跡する、というのはちょっとフェアとも思えない。
結局はリアルの広告のサブセットのようなものでしかなく、情報整理も、履歴収集も"結局は「広告収入あらんがため」でしかないのではないか"と同社の株は相当下がるのではないだろうかと思う。

ネットの広告は、流行のビッグワードなども含めてまだ進化の途上だが、公共の性格をもつようなプラットフォームの提供者は「自らの力の大きさと使い方」をよほど考えねば、利益至上で思わぬ事故を起こすものである。
また営利企業とはいえ「立派な大義」を持つのならなおさらである。
「ダークサイドにならない」ということが、Googleの「あの真白いスタートページ」の誇りではないか。

情報開示についての知的財産やプライバシーの問題は「まず当たってみて、考える」というスタイルで既存の考えに問題提起をすることは間違いではないと思うが、この度の出来事はGoogle社のスタンスそのものがIPOなどの影響もあり、その出発点から少しプレ始めているように思う。

ぜひとも正義を標榜し続けてもらいたいものである。

グーグル、NY州などと17億円で和解 利用者の履歴追跡で
2013.11.19 08:41 [グーグル]
 米ニューヨーク州などは18日、インターネット閲覧ソフトを通じ、利用者情報を追跡していたとして、グーグルが1700万ドル(約17億円)を支払うことで和解したと発表した。
 同州によると、グーグルは2011年6月から12年2月にかけて、アップルの閲覧ソフト「サファリ」の第三者による履歴追跡を拒否する設定を回避。広告のために使われる情報収集ファイルを送り込んで、利用者の承諾なしで閲覧履歴の情報を追跡できるようにしていた。
 和解相手はニューヨークなど37州と、コロンビア特別区(首都ワシントン)。
 グーグルは同様の問題で12年8月に米連邦取引委員会(FTC)に2250万ドルを支払うことで和解した。(共同)