藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

リスクと阿(おもね)り。(2)


新規事業とか、新しいものへの投資判断をなにを縁(よすが)にするか。
(何やら「確実にリターンを得る怪しい話」をしているようだがさにあらず)

自分は「何かに"おもねりを感じたとき"がリスクの取り時」ではないかと思う。
と前回書いた。

むやみに新しいものに手を出し、当てたり失敗したりというのは「バクチの範疇」である。
リスクを取れば何かが得られるのではない。
匹夫の勇というじゃない。

けれど一方自分たちはしばしば阿(おもね)る。

誰かがまとまったお金を持って参加してくれればなぁ…とか
あんまりやりたくない仕事だけど、まとまったお金になるからいいか…とか
大手やお上についておけば大丈夫だろう…とか。

強い相手、大きな組織には「阿りの誘惑」がついて回る。
ついつい相手の言うなりになり、靡(なび)こうとする。
生きるためには当然の本能だが、そここそ"リスクの張り時"なのだ。

一旦寄りかかり、依存体質になったら自分の軸がブレる。
ブレた軸を立て直すのは(例えば借金したり、人を抱えたりして)周囲に色んな物がぶら下がってからでは大変な労力がいるものである。
強い相手に「もう甘えちゃおうかな」と思った時こそが"やり時"で、リスクはそんな時にこそ取るものではないだろうか。

バクチを打つのではなく、ここ一番で勇気を出す。

リスクテイクとは、そんなことの見極めではないだろうか。