藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

最悪にならないために。

子供は大人が口で言うよりもその「振る舞い」をよく見ているし、
だから「都合の悪いこと」が起きた時に、その大人が「どう振る舞うか」をこそよく見ている。
だって自分が子供の時もそうだったから。

業績の粉飾やら、
産地の偽装やら、
データの捏造やら、
やらやらやら。

「バレなければいい」「バレても言い逃れできればいい」さらに「罪に問われても悪意はなかったと言えばいい」「最悪、覚えていないと言えばなんとかなる」。

『悪の小粒化』
そんな言葉が頭をよぎる。
一つ一つの悪事がセコくなっていないか。
政治家が、昔は巨大な利権に手を染めていたのが、今はずい分スケールが小さいようだ。
摘発された本人たちも「これが俺のやり方だ」というような人は皆無だ。
「ルールを知らなかった」「自分の手下がやっていた」「騙された」。そんな話ばかりである。

ハラキリ文化が正しい、とは思わないけれど若い人や下々の人が見ると「保身」とか「責任逃れ」がありありと見えてしまう。
そして「それが普通のやり方」だという価値観になるのが嫌なのだ。

"ズル"はまかり通ってはならない。

厳密にどこからがズルなのか。
本当にズルのない駆け引きなんてあるのか。
結局は自分のモラルとの戦いになるし、それができるのが人間だろう。

世間の常識として「捕まらなければラッキー」という振る舞いが普通になるのはご免である。
かっこ悪い、イケてないのが"ニッポンの大人"なのだというイメージだけは取り除かねばならないと思う。

国交省「常軌逸する」 三菱自、再測定でも不正

 三菱自動車の燃費不正問題で、国土交通省は15日、4月20日の問題発覚後に実施した再測定で同社が不正をしていたことについて「測定結果をかさあげしようとした意図が疑われ、常軌を逸する事態」とする立ち入り検査の報告書を公表した。同省は15日、三菱自の益子修会長兼社長を呼んで厳重注意するとともに、今回の不正の経緯解明と再発防止策の見直しを指示した。

国交省の藤井自動車局長(左)から指示文書を受け取る三菱自動車の益子会長兼社長(15日午後、国交省

 国交省は先月30日に三菱自9車種のうち8車種で燃費がカタログ値を下回ったとする独自試験の結果を公表。同社が不正な方法で再測定をしていたとして、今月2日に同社に立ち入り検査した。

 検査の結果、同社がこれまで燃費を再測定したとしていた「ミラージュ」は実際は再測定せず、2012年に実施した測定結果を流用していたことが判明した。

 このほか国交省は4月28日に正しい燃費の測定方法として5回程度実施して最低と最高を除いた3回の平均値を使うことを同社に説明。ところが同社は意図的に燃費が良く出るデータを抽出するため約30回再測定するなど不正な方法を続けていたことも分かった。

 こうした再測定方法については社内の会議で「国の見解に従って測定方法を改める」ことを確認していたが、実際には守られていなかった。

 再測定の経緯について、益子会長は先月30日の記者会見で「法令に定めがなく、現場は間違っていたという認識がなかった」などと“無知”を強調。だが正しい測定方法を説明していた国交省は検査報告書で「再測定結果をカタログ値に近づけようとした意図が疑われる」と不正を認識していたと指摘した。

 同省の藤井直樹自動車局長は15日、益子会長に対して「検査の結果、現場の法令順守意識の欠如と経営陣のチェックの欠如が改めて明らかになった」として、再発防止策の見直しを9月中に報告するよう指示した。

 益子会長は記者団の取材に対し、「『お客様第一』『コンプライアンス第一』という考えが見失われていた」と陳謝。燃費がカタログ値と異なり、販売を一時停止している8車種の販売再開について「9月中に国交省に対応を報告し、理解を得た上でお願いする」と述べた。